「給排水設備:新トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会編)⑩
18.圧力タンク給水装置と減圧弁組合せ方式による給水系のウォーターハンマー
『トラブル本のこぼれ話』事例集
・このブログの作成趣旨については『トラブル本のこぼれ話』を参照ください。
・なお、タイトル名が出典を表示しております。
18.圧力タンク給水装置と減圧弁組合せ方式による給水系のウォーターハンマー
(コメント)現在は、ユニットバス付属配管はユニットバス工事となっているが、図面から見ると、初期のころは給排水設備工事(水栓含むかは不明)であったようである。また混合水栓もあまり使われていなかったので、熱伝導による伸縮については思い至らなかったのであろう。
(コメント)設備設計の専門家としては、こんなトラブルもあるんだという思いである。しかし、施工関係者としても、このようなトラブルの予防は難しいと思う。それぞれの専門施工会社での責任施工の範囲であると思う。
読者諸兄も経験されたことがあると思われるので、解説は省略する。
このマンションでは、各階の北側廊下の外側に共用階段があるが、PSはこの階段の両脇に廊下を隔てて設置されており、住戸側に配置されていない。どうしてこのような配置にしたのかは不明であるが、このような配置では、コンクリートシャフトにしなくては、寒波に弱いのは当然である。この時の大寒波でも他のマンションでの水道メーターの凍結・破損事例は全く聞いていない。原因は、住戸側にPSを設けなかった建築計画にあるといえる。
第2節では、「トラブル事例諸文献の目次内容と分類」として、出版済みのトラブル本で紹介された、給排水設備のトラブルを分類・表示している。
前記の他に、トラブル達成原因の区分、設計、施工、製品、維持・管理、その他と発生頻度(%表示)を「分類表-1」に、職種区分と原因を「分類表―2」にまとめてある。
第1章「トラブル事例の内容と分類」の第1節「原因と頻度」では、昭和50年から60年までに、大手ゼネコン、サブコン数社がまとめた数値データを、トラブル項目別に、発生件数頻度と原因について、「分類図-1」にまとめてある。
この書は、日本建築設備士協会発行の3冊目のトラブル集である。この書では、トラブル事例の紹介と対策の提示の前に、第1章「トラブル事例の内容と分類」の章を設けて、過去のトラブル本の事例を分類・分析して考察を行っている。内訳は、第1節 原因と頻度、第2節 トラブル事例諸文献の目次内容と分類、第3節 トラブルの診断と対策、である。
S氏のメールへの返信である。固有名詞は省略し、タイトルをつけた。