「空調設備トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会)㉓
2021年04月27日
48.冷却水配管の騒音ー管材・支持金物を軽視するなー
・高層マンションと別棟の低層の店舗でのトラブル事例である。店舗の空調はパッケージ型空調機で行われ、その冷却塔はマンション棟の屋上に設置されている。運転するとマンション棟のパイプシャフト近くの部屋でうなり音が聞こえた。
・騒音原因は冷却水配管にあり、冷却塔からの還り管側で空気を吸込み、管内に生じた小さな気泡がポンプの吐出口付近に溜り、振動騒音を起こしたものである。
・対策としては、ポンプ吐出管のところに、小さな気泡を抜き取る装置を取り付けた。また機械室を貫通している冷却水配管は実管スリーブを用いているので躯体を通しての振動騒音伝達を防ぐため縁切りを行った。
(コメント)騒音の発生原因については若干疑問があるが、発生騒音の伝達原因はオソマツである。分譲マンション普及時の設計・施工技術者の経験不足によるトラブルといえる。筆者の会社でも、騒音に配慮して、給水ポンプ室を別棟としたのだが、住棟への給水管が躯体に接触して騒音トラブルになったことがある。
49.防振ベースが撓んでポンプに振動発生ー予定以上の荷重がかかっていないか!ー
(「詳細説明は後日」と書いたが、日にちが経っているので、㉔で述べる)