◆「設備工事の失敗例と対策」冷暖房換気編⑨

2020年11月10日

この書から失敗事例を紹介していて気がついたことがある。

あげられた失敗例はどちらかというと施工関係が多いということである。

理由はいろいろ考えられるが、ここでは特に述べない。

施工関係の話ということでは、「建築と設備の接点」という本に示されているように技術基準的な話が多くなる。

従って、皆さんが良く知っているという失敗事例については、項目だけをあげる。

1.2.10 インサートの強度をチェックしたのに配管が落ちた

これはインサート金物のみの耐荷重しかチェックせず、受け金具のねじ部の強度をチェックしなかった事にあった。

1.2.11 すっぽ抜けたホールインアンカー

予定していたインサートが使えなくなったため、ホールインアンカーを使用したが配管をつったら抜けてしまった。ドリルのもみ方が悪かったのである。注意事項は省略する。

1.2.12 天井とダクトの仲が良いとろくなことはない

―幅の広いダクトから天井をつらないように注意―

これも説明の必要はあるまい。どうしようもない場合は、天井釣りボルトはダクト貫通させる。

1.2.13 穴は開いているがダクトが通せない

―梁貫通計画時には小梁のことも考慮する―

(筆者の事例)キャンティレバー部にダクトを通す計画があって、600であった大梁の成は検討の上500としたが、構造設計者が小梁成は600としたため天井を下げる騒ぎとなった。コンクリート打ちの前であったので小梁の成は500としたが、何のために梁成変更をお願いしたのか関心のない構造設計者もいたのである。

1.2.14 寸足らずのスリーブは金を食う

―鉄骨補強スリーブの長さは鉄骨幅でなく、梁幅で決めよう―

このような事例を見ると鉄骨構造が主体となってゆく時代を感じさせる。

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