◆「設備工事の失敗例と対策」冷暖房換気編⑬
1.2.27 太いドレン管はファンコイルユニットの健康を保証する
-ファンコイルユニットのドレン管は25Aか32Aにする―
これも説明不要である。FCUのドレンパンタッピング20Aのままのドレン排水管では、ゴミや錆のため排水不良となりドレンパンからの漏水事故となる。
ビルマル室内機のドレンについても同様である。
1.2.28 かたわのヒーター
-空気加熱コイルや冷却コイルにはコイル面に均一に空気が流れるようにしよう-
蒸気コイルが送風機の吐出側に設置され、空気の流れがコイル面に不均一になって、暖房能力不足になった事例である。
筆者が入社した昭和38年ころは、空調機はフィルター、コイル、加湿器、ファンなどを自分で選定して組み立てていた。したがって上記のような状況もあったのである。
現在は空調機はメーカーのカタログから選定するようになっているが、形式によっては無理をしているなとみられるものもある。
1.2.29 揺さぶりに負けた防振継ぎ手
-ポンプ出入り口に防振継ぎ手を用いた場合は、継ぎ手に弁や配管の荷重をかけない-
昔はこの程度のことも指摘しなければならなかったのであろうか?この手の話は現場で施工図を描く際にも教わったし、配管の職長からもいろいろ指摘を受けた。蛇がカエルを飲み込んだ様な施工図を描いてダクト屋から風が出ないからいやだと施工を断られた話はどこかに書いた。
説明図ではポンプの吐出側、吸い込み側の立ち上がり管の直上の曲がり管部で固定するようにあったが、大口径の場合はポンプ吐出側も下からサポートするように教えられた。
1.2.30 夏のかたきを取られたコイル
-コイルの目詰まりはそのコイルの能力減少だけでなく、他にも障害を引き起こす-
久々に『マサカ』の話の登場である。
温水コイル組み込み型の、パッケージ型空調機で、直膨コイルの目詰まりその他でコイルの通貨風量が減少して、コイルでの蒸発温度が下がり、すぐ上に設置されていた温水コイルを凍結パンクさせた。暖房切り替え運転時にポンプを運転したらコイルから水が焚書津下との事。この話は全く初めてである。
パッケージ型エアコンのコイルは効率アップのため12~14枚/インチとなっており耕ルの目詰まりが起こりやすいとの事である。なお、一般の空調機の冷温水コイルは8枚/インチであり、通称8型と言われている。
なお最近はヒートポンプが主流であるので、冷房専用機は熱い地域への輸出用であろう。