◇トラブル相談とその回答⑬

2022年06月17日

▢ 給気口の位置不適切で、夏まで窓面結露

・友人からの依頼物件である。

・埼玉県の某マンションで、4月入居後7月初めまで寝室の窓が結露した。この室は、各階の東側斜線部分の部屋で、部屋は南北に長く、東・南・北側は外壁で西側はリヴィングルームに接していた。この部屋を寝室としていたため、結露は毎朝東南面の窓に発生したのである。冬の季節は当然としてこの季節の結露は小生も初めてである。

・原因は換気設備の給気のショートサーキットであった。給気口は北側の壁にあり、ドアも北側にあるため、24時間換気運転時に北側ガラリから入った外気はすぐ近くのドアガラリからリヴィングルーム に吸い込まれていた。したがって、南側の空気はほとんど動かなかったと思われる。なおかつ、厨房用給気が玄関からパスダクトで導入されていたため、24時間換気時の各室風量も大幅に減少していた

・事業者が非を認めないため訴訟となった。一審では裁判官がこんな事例は見たことがないという事で勝訴したが、二審の前に入居者が面倒となって訴訟を取り下げ、売却をして転居した。

・建築基準法では給気口、排気口は対角線状に配置することとなっている。基準通りしないとこのようなことになるよというめったにない事例であった。

Copyright © 2019-2020  建築設備解体新書 All Rights Reserved.
Powered by Webnode
無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう