◇トラブル相談とその回答⑯
2022年06月26日
▢ 焼き鳥屋換気設備不良に関する見解書作成
・都内某焼き鳥店(元ラーメン店)で、開店時に換気不良のため一酸化炭素中毒で店主が倒れた。また、客席の卓上コンロの排気も不良で煙もうもう状態となり、休業に追い込まれた。店側は換気設備不良として、施工業者を訴えたものである。
・焼き鳥屋では焼き鳥の実演を道路側で行っており、ここには大きな開口があり排気フードはその上部にある。このファンはシロッコ型であった。また厨房排気及び客席排気はプロペラ型換気扇4台とミニシロッコファン1台で給気口は設置されていなかった。開口部からの給気はフードの強力シロッコファンに吸い込まれ、厨房は換気不良となり、客席には煙が充満した。煙充満後窓は開けたが効果がなかったとの事であった。
・裁判では敗訴となった。店主が倒れた際にいったん帰宅し、すぐに救急車を呼ばなかったため因果関係が判然としなかったためである。技術の話を裁判官に理解してもらうのはやはり難しい。