◇トラブル相談とその回答㉑

2022年07月21日

◇某半地下マンションに於ける、下水排水逆流トラブルに関する見解書の作成

・(建築設備における)ハインリッヒの法則②で概要は述べた。建設地は⑭事例と同じ都市であるので似たような事例は多いのではないかと考える。⑭事例で工事管理に出張した際も同じようなマンションを見た。

・依頼先は某ゼネコンからである。竣工後①満水警報の頻発、②排水ポンプの故障警報と続き、ついには③ポンプ停止により1階の住居に排水が溢れるという大事故となった。事故・トラブルに関するハインリッヒの法則」が設備トラブルでも成り立ったという珍しい事例である。

・事故発生時に施工会社技術者の不注意な一言で事故原因は当初施工者にあると考えられたが、状況を調べるうちに、設計やマンション管理にあることが判明し、施工責任ではない事の見解書の作成を依頼された。

・排水槽の構造が建築基準法に適合していないことは勿論であるが、清掃頻度が年1回であることなどいろいろな問題点を指摘した。これに対して、事業者側は別の設計事務所の見解をあげてきた。この見解は全くポイント外れでもあったので、再度意見書を提出。膠着状態となった。

・最終的には、事業者が大企業であるので、施工会社が折れて、事故時の復旧費用負担が折半となった。

Copyright © 2019-2020  建築設備解体新書 All Rights Reserved.
Powered by Webnode
無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう