「空調設備トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会)②
2021年02月26日
・空調設備トラブルについて、事例紹介をしたが、内容説明は給排水設備のトラブル紹介と同様、原典の文章をそのまま引用していることが多い。トラブルの状況説明であるから同じような表現となるのは仕方がないが、所謂著作権に関わるのが気になる。このような出版物の場合著作権は個々の執筆者か、協会かは、不明である。協会はなくなっているし、著者の方も故人となっておられる方もある。本来ならば、このようなホームページを作ったので、事例紹介させてくださいと了解を取らないところであるが先方との連絡が難しい。
通常の技術書の場合は出典を明記して図・表を転載したり文章を引用している。筆者も自分の著書に載せる場合には、先方の出版社に連絡して上記の了解を得ている。またこのホームページの主旨からは、著作権云々のトラブルにはならないであろうが、トラブル紹介者・引用者としては若干気になる。そこで、この書(衛生設備も同様)の発行の趣旨が「トラブル事例・対策集の発刊に際して」に述べられているので紹介する。
「(前略)そこで、先輩たちが、心ならずも経験した貴重な資料を、同じ仕事に生きる後輩諸氏に提供することができれば、それをチェックリストとして活用してもらうことによって、少なくとも同じ類の技術的トラブルを未然に防止するための役に立つであろうとの意図から本書の刊行が企画された次第である。(後略)」
トラブル防止の為には、たくさんのトラブル情報を知っていることが必要であると筆者は考えているので、絶版となっているこれらの本から参考になるトラブル情報を知るのは望ましいことと考えている。著者の方に賛同頂けると思う。
ということで、事例紹介にあたって、原文そのままの場合があることはご了解いただきたい。