「空調設備トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会)㉗

2021年05月26日

54.空調機に関するトラブルー機器のトラブルでは予期せぬことが起こるー

その1:コイルの間隔

・某工場の高温恒湿系統の空調機は、冷水コイル、蒸気コイル、蒸気加湿で

構成されている。実際に運転すると、特に雨の日には除湿運転を行っているにも拘らず、設定条件以上に室内湿度が高くなった。

・原因は、冷水コイルで凝縮した水滴が蒸気コイルの輻射熱で再蒸発し、供給空気を加湿したのである。

・対策としては、冷水コイルと蒸気コイルの間に、エリミネーターを設けた。

(コメント)再熱コイルに蒸気コイルを用いるのは、加熱能力が過大となるので望ましくないと考える。温水コイルならば、温水温度により能力を変化させることができるので、竣工後の状況に対応しやすいことと思う。

その2:冷水コイルの腐食

・某工場の空調機の冷水コイルが、腐食が激しく交換することとなった。

・外気環境の測定は行っていないが、外気に含まれるガスと冷水コイルの湿った状況が腐食を促進させたものと考えられる。

(コメント)工場の立地条件が不明であるが、周辺の外気がそれほど劣悪とは思われないので、個人的な意見であるが、工場からの煙など吸い込んでいたのでないかと推定される。

その3:空調機の排水

(1)空調機のドレンパンの排水管不良のため、オーバーフローにより漏水事故を起こした。原因は、空調機の基礎が低かったため、排水トラップのスペースや、排水勾配が十分に取れなかったのであった。

(2)空調機の排水トラップの封水が少なく、封水が破れて臭気がダクトから室内に侵入した。










Copyright © 2019-2020  建築設備解体新書 All Rights Reserved.
Powered by Webnode
無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう