「空調設備トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会)④

2021年03月02日

3.VAV方式に失敗してCAV方式に変更ー最少外気の確保と風量制御は確かかー

・1700㎡の事務所ビルで、ダクト併用のファンコイルユニット方式で施工された。2~5階の一般事務室は外周部はFCU、1階営業室と各階の内周部は単一ダクト方式により外気供給されていた。

・空調機は1台で、各階代表室のサーモスタットによりVDで風量制御するシステムであった。またMD作動時の圧力制御のためにバイパスダクト及びバイパスダンパー(BD)が設置されていた。

・このBDの制御性が悪く、MDの閉状態で騒音が発生したり、他の階では必要以上の風量でドラフトのトラブルとなった。

・対策としては、1階にもFCUを設置、空調機は全外気処理とし、MDはVDとし、サーモスタットはFCUの水量制御用とした。

(コメント)解説にはいろいろ書かれており、参考になる見解も述べられているが、基本的にはシステム選択の間違いであるのでここには記述しない。


4.ボイラ室給気不足で扉開閉トラブルー火を使用する室の給気風量をチェックせよー

・某オフィスビルでボイラ3缶が設置されており、冬季にボイラがフル運転されると、機械室の扉の開閉に困難を生じた。

・対策として、給気ファンの風量アップと、排気ダクトにMDを設けて夏冬の換気量を変えられるようにした。

(コメント)昔からよくある、『マタカ』の話である。給排気量がh不明であるが、燃焼不良にならなかったようなのは良かった。解説では、燃焼に必要な理論風器量と必要空気量についての過剰空気係数から、ボイラ室の給気量は10~15回/Hr、排気量は7~10回/Hrの目安が示されている。


5.吹出し口のショートサーキットで暖房不良ー吹出口と吸込口(通気口)は離れた位置にあるかー

・RC造の高級住宅における和室は、押入れ天井内にFCUを設置してあり、吸込み口は横吹きの吹出し口の下に連結されてレジスターで設置されていた。階下は自家用駐車場であった。

・暖房時に上下温度差が大きく(約11℃)でトラブルとなった。対策としては、押入れ下部に吸込み口を設けた。(上下温度差約6℃)

(コメント)これもやってはいけない、『マタカ』の話である。一般ビルでは、天井の高い1階ロビーで天井内にカセット型エアコンを設置し、受付嬢の足元が寒いというトラブルは多い。小規模ビルであっても、一階には床置きダクト式エアコンを設置すべきである。






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