「給排水設備:新トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会編)③

2021年07月30日

前記の他に、トラブル達成原因の区分、設計、施工、製品、維持・管理、その他と発生頻度(%表示)を「分類表-1」に、職種区分と原因を「分類表―2」にまとめてある。

後者の事例を挙げる。設計者による原因は、➀設計上の検討不足、②建築図の確認不足で、③番目に仕様書の間違いが挙げられているがレアケースであろう。

施工原因では管理者と技能工に分けており、施工管理者によるトラブル原因は、➀施工方法の指示間違い、②施工図の誤り、③施工検査をしなかった、④機器図のチェック漏れ、⑤打合せ不足、⑥発注ミス、⑦事前調整不足、⑧常識・意識不足、⑨建築図確認不足、➉工程の指示ミス、⑪工程に間に合わない、⑫官庁検査不合格と現場でよくある話である。施工の技能工のミスは、➀取付けの誤り、②製作上の誤り、③常識・意識不足、④手抜き工事、⑤取付け不良、⑥政策不良、⑦工程に間に合わない、⑧養生不良と同じような話である。

製作者原因は製品不良、維持管理者原因は操作の誤り、であるが発生頻度の下位である。

その他の分類表では表-3で、「人為と頻度」という分類がされている。この分け方も大変参考になるので、煩雑であるがあげる。➀気が付かなかった・え忘れた、②知識不足、③技術不足、④指示洩れ、⑤単純な間違い、⑥不注意、⑦手抜き、⑧経験不足、⑨常識不足、➉間に合わなかった、⑪重要性についての認識不足、⑫チェックせず、⑬指示を守らず、⑭調査不足、⑮電話のみでフォロー不足、⑯不可抗力という事であり、業務の流れには沢山のトラブル要因が潜んでいることが良く分かる。

また解説にも書かれていたように、人の意思が関わっているのは「手抜き」のみであるので、人為に関する教育の重要性が分かる。

「手抜き」に関しても、当事者の「マ、イイカ」という甘い判断が原因であり、本当の意味での手抜きは少ないものと考える。

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