「給排水設備トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会)⑬

2021年01月29日

32. ピーク時の水量不足による断水―給水系統に原因があることにも注意をー

・B1F~9F、延べ面積約3,700㎥の事務所ビルの給湯設備。屋上高置水槽から給湯用補給水槽へ給水。立下り管にて地下給湯ボイラに給水。ボイラより立上り配管にて各階立上り個所に給湯。

・給湯使用ピーク時に上層階の給湯個所から湯が出なくなった。

・このようなケースでは、水圧と水量に原因がある。この場合は高置水槽からの補給水管が細かったためである。補給水槽のレベルはゼロとなり、水と一緒に空気も吸い込んでいた。

・この場合は、補給水管とボールタップのサイズアップで対応した。


33. 給湯立管の漏水トラブル―伸縮する管の固定と振れ止めは確実に―

・裏日本にある高層旅館で、腐食防止に配慮して給湯用プラスティック管にて客室に温泉給湯を行った。温泉を通したら、立配管が熱膨張して蛇行状に伸び、接続部のソケット接手から漏水した。

・やや軟質のプラスティック配管が、熱により膨張し、管重量と管内の水の重量により変形、支持金物に固定される状態になった。このため継ぎ手部分の接着部分が剥離、また管に鮫割れが発生して漏水に至ったものである。

・配管はすべて取替、管の上部を固定して伸びは下に逃がし、伸縮接手は単式として数を増やした。




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