「給排水設備:新トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会編)⑱
2021年09月13日
45.水質汚濁法で書類送検
- 東京近郊某ランドリー工場でボイラの清缶ブロー集水管が破損して、屋外配管が詰まった。そのため溢水が雨水系統に流れ込み河川に放流された。長期にわたって対策がとられなかったため、上記の不始末となった。
- 直接の原因は重量トラックによる配管の破損であったが、破損個所は雨水管とブロー配管が浅きレベルで交差したためであった。
(コメント)解説では河川放流の場合の水量・水質についての十分な管理を要求しているが、内容としては『マサカ』の話である。
46.一管式排水管接続に伴う騒音の発生
- 某マンションでは、汚水・雑排水を一管式排水集合管に接続して、外部に排水している。
- 図面では、排水竪管は各居室からは離れているが、排水時に各室に(!)排水騒音が聞こえた。
- 原因は、➀流入排水に旋回流を与える金物の形状が敵捏でなく、排水量がある量に達すると振動が発生する。②排水集合管が床スラブに固定されている。③①により接続されている、VP横枝排水管が振動し床板の固有振動数と共鳴。
- 対策は排水集合管の改良その他である。
(コメント)設備技術者としては、昔の話であってもメーカー名を聴きたいところである。
何れにしても、一管式排水管方式の開発初期のトラブルである。
47.地盤沈下による汚水桝底部の陥没
- 竣工後3年で汚水会所桝底のインバート部分が陥没して、汚水が漏れた。
- 陥没部は盛土であったため地盤沈下を起こした。