「給排水設備:新トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会編)㉒
2021年09月28日
57.某オフィスビルで消防査察時に、防火区画の貫通スリーブと配管の間の埋戻しが不十分であると指摘された。
- 埋戻し用モルタルの乾燥収縮による隙間が発生していたので、貫通部の両面からの埋戻しを行った。
- 断熱材を使用する場合は、モルタルとの付着が良くないので、ロックウールまたは法定グラスウールを充填することが望ましい。
58.ステンレス配管吊り支持部分の腐食
- 配管の吊り支持部で結露防止のためインシュレーションスリーパを使用した場合に、接触部部bbが腐食する可能性があるという事が、ステンレスメーカーよりあった。
- 原因はインシュレーションスリーパの成分中の輪形またはハロゲン系の物質が水分により加水分解しステンレス配管に応力腐食を起こす。
- 対策としては配管に防食テープを巻き、インシュレーションスリーパとの隙間はコーキングを行うこととした。
(コメント)解説では、具体的トラブル場発生したわけではないが、腐食の危険性がある箇所への事前の対策の必要性を述べたとである。筆者も初耳である。
59.集合住宅棟の周辺土壌沈下・変異による屋外地中埋設管接続部からの漏れ
(コメント)詳細な説明があるが、読者諸兄が設計・施工時に気を付けていることである。
この書のトラブル事例はここで終了である。