「給排水設備:新トラブル事例・対策集」(日本建築設備士協会編)⑤
2021年08月03日
新トラブル事例は59例あり、これらも過去の事例と同様に分類区分している。コメントはない。
個々のトラブル事例と対策について述べる。タイトルは出典の通りとする。
- 電気温水器使用共同住宅における外国製シャワー水栓水圧不足。
- クレーム内容はタイトル通り。水栓は、サーモスタット付きミキシング水栓であった。
- 当時の電気温水器の耐圧は1kgf/㎠で、減圧弁は0.65 kgf/㎠であるから、シャワー使用時にお湯は出るが、水圧はもちろん不足する。解説されるまでもない。
- 対策としては、外国製水栓の選定の際の注意事項が述べられていたが、どのように解決されたかについては記述がない。
2.給水引込み管の漏水(正確にはこの漏水の電力引込み貫通部からの地下への浸水)
- 地下ポンプ室床に3cm程の水が溜まっていたことから判明。
- 原因は引込み給水管の鉛管と砲金継手との半田付け不良、および高圧引込み管と躯体との間の隙間である。地下外壁側の二重壁内の水抜き未設置も原因にあげられていたが、水抜き管が設置されていたら、この不具合はすぐには見つからなかったことにもなる。
3.HI・HTバルブソケットからの水漏れ
- 竣工後8年たった集合住宅において、上記の漏水事故が発生した。配管はともに壁コンクリートに打ち込まれていた。
- 手直し済みという事で、原因追及はできなかったとの事であるが、特性要因図により原因を想定している。また硬質塩化ビニル管の施工上のポイントをあげて解説している。