「設備工事の失敗例と対策」冷暖房換気編⑰
2020年11月27日
1.3.4 スリーブ穴に排気筒が通らない
-壁厚の計算を甘く見た-
CF式ガス給湯器(排気用付型)の取付け失敗例。ほとんどの給湯機がFF式で取付けの芯出しは注意されていたが、ただ一つのCF式が注意不足であった。眼鏡石の芯が湯沸し器の芯と合わず、排気筒が通せず信用を失ったとの事例である。
1.3.5 ジェットフードの給気でコックが熱気地獄
厨房の排気フードは上面に埃が溜まるので通常化粧板で四角く囲う。ここに空間が出来るので外気を導きフードの四方から吹き出してエアカーテンで包む方式とした。
はじめはうまく行ったが、その後吹き出し風速が早いと、排気が誘導されて外気と一緒に下降し従業員が暑いといったクレームになったとの事。吹き出し風速を下げて対応したが、フードが大きすぎたのが原因であったようである。
1.3.6 ハチの巣で引っ越し騒ぎ
-天井裏への通気口から蜂が出入りする-
よくある話である。住宅の天井裏通気口には細かいメッシュを付けることが必要である。
1.3.7 厨房排気ダクトは危険物
-厨房の排気ダクトは点検口や掃除口を付ける-
40年以上前から厨房ダクトの火災の危険性を指摘されていたにもかかわらず、対応がされていないケースがあるので、先年消防法が改正されて、厨房排気ダクトの途中に掃除口を取付けることが義務付けられた。結構な箇所数になるので、排気ダクト施工図作成に反映する必要があるが、当然天井点検口も忘れてはいけない。