ビルの省エネチューニング㉗

2022年10月21日

6.省エネチューニングのマサカ 

筆者が省エネルギーセンターで、20年近く前に既存ビルに赴き、省エネチューニングについて調査した際に、見つけた事例である。

•竣工時の設定のままの設備機器の運転 ・・・室内温湿度設定は当然として、熱源機器の温度設定、ポンプの流量設定、送排風機類の風量設定等、省エネになる対象は沢山ある。当時すでにこのような提案はされていたが、実際の現場では上記の状況が所々で見られた。

•熱源機の台数制御システムの不使用 ・・・某ビルではこのシステムの故障により、ビル管理者が状況に応じて熱源機を運転し、結果良好なのでカンピューター運転している事例が数件あった。

•メーカーのサービスマンでなければできない、熱源機の温度設定と、費用の負担・・・これによる省エネ効果は大きいが、メーカーとしては勝手にいじられて故障されては困る、という事でこのような決まりとなっているが、冷水温度設定をあげれば省エネ。になることは確かなので、ビルオーナーを説得するようにお願いした。

 •CO2センサーの取替え費用が高いための、外気量制御システム不使用。・・・手動設定である程度対応できることを指導したが、実際にはどうしたかは不明。

 •エアコン室外機のアンチ省エネ配置。・・・目隠しガラリのある場合は、下の方のバーの撤去をアドヴァイス。

 •エアコン室外機、水スプレーによるスケールの付着 ・・・密集配置対策で水スプレーする対策があったが、最近は使われていないものと思う。

•VAVシステムは省エネより個別制御システム ・・・VAVシステムの省エネ性をあげるためには、吹き出し温度を下げなければならない。その場合は冷風のドラフトでクレームになる。ビル管理の方はこのシステムは省エネシステムではないといっておられた。



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