定年後の仕事⑤:地域冷暖房設備のビルで、テナント冷蔵庫室外機の設置場所探し
2021年05月28日
- 某ビル、コンビニテナントの冷蔵庫用室外機設置計画
当社設計の某ビルは、地域冷暖房が入っている。ここの地下テナントが替わってコンビニエンスストアが入ることになった。コンビニの冷暖房設備熱源は地域冷暖房対応である。
コンビニには冷凍・冷蔵設備がある。通常は空冷式でエアコンの室外機と同じようなものを屋外設置する。
このビルの場合は、室外機の屋外設置は不可であった。水冷式の場合は水道水の垂れ流しか、地域冷水の利用しかない。
何れの場合もコストが大幅に高くなる。何とか良い方法を見つけてほしいとの依頼であった。
地下2階には駐車場がある。ここは広く換気設備もあるので、室外機の1,2台ぐらい設置しても迷惑にはならないであろうと考え、ビルの管理事務所に相談に行った。支配人は顔見知りである。ところがあっさり断られた。
このビルが竣工した頃から、ビルの省エネの要求が大きくなり、地下の駐車場の換気設備は連続運転でなく、タイマーによる間欠運転又はCO2濃度を感知してON-OFFする方式に変わっていた。(どちらだったかは忘れた)
要するに、換気設備の停止時に、駐車場天井に吊られた冷蔵庫室外機が運転すれば、周辺は熱だまりになる。又場合によっては冷蔵庫が止まってしまうという事故になりかねない。
仕方がないので、竣工図を調べ、駐車場・機械室の排気シャフトの地上階排気ガラリのすぐ下に室外機を設置できるスペースを見つけ、オーナーの了解を取った。
室外機の排気は冷蔵庫用であるから、一年中温風である。ビルの排気ファンが停止しても、温風は上に上がるので機能障害にはならない。竣工後のトラブルは聞いていない。