定年後の仕事⑭ 設備コンサルタントの仕事の内訳

2021年06月27日

定年後の会社の名前をコンサルタントとしたら、建築学科の同級生からも「何をやるんだ」と訊かれた。とりあえずは「何でもやるよ」と答えたが、定年後20年もたって整理するといろいろなことをやってきたことになる。分類すると以下のようになる。

・建築設備の計画・設計・工事監理・・・長年の本職であるから得意の分野である。但し、個人会社であるから大規模ビルの実施設計はできない。したがって設計・計画の実績は少なく小さい。 某設備事務所での病院の工事監理業務は大変勉強になった。

・ISO審査・・・環境マネジメントシステム(ISO14000)登録の審査。全国各地に出張できたのは良かった。

・内勤業務・・・財団や設計事務所での社内業務。技術者であるから、派遣社員というよりはスタッフしての仕事であった。

・省エネルギー診断・・・上記内勤では、省エネルギーセンターに2年間非常勤勤務して、省エネチューニングの手法について立ち上げた。これは大変いい経験であった。その後は、省エネセンター委員会の委員の他に、事業所に赴いて省エネのアドヴァイスを行った。小生への依頼(発注)はいろいろな会社からいただいた。

・設備調査・・・建築設備の不具合・トラブル等の原因調査及び対策案の提示他。

・トラブル相談・・・住宅トラブル無料相談ホームページの回答の他に、このHPを見た方から直接の相談があった。すぐには解決されないのでメールのやり取りが沢山になった。面白い話が多いので、相談者の了解のもとに単行本にしたいと思っている。このホームページでも概略は紹介する予定である。

・意見書・見解書の作成・・・上記2項と似たような業務であるが、裁判・訴訟に至るような大きなトラブル事例・案件について、先方の対応に関する意見具申を行った。但し、弁護士や裁判官は技術の話が分からない方もあり、こちらの意見を理解していただけなかったことが多かった。

当方提案の解決策を行った事例もあったが、直せば済むという、建築設備トラブルの性質上「和解」という解決が多かったようである。

・執筆・原稿・・・定年後の仕事⑦であげた「『マサカ』の話」の連載だけでなく、設備トラブルや省エネについて技術誌に連載等を執筆。建築設備トラブルについては、3冊の本を出せたのはよかった。

・セミナー・講演・・・建築設備のトラブルについては、関係各社の技術者は自分たちの経験以上のことを知る機会が少ないので、中堅技術者には喜ばれた。また、建築設備の計画法や、省エネチューニングに関するセミナーも行った。

ということで、設備技術をお持ちの皆さんには、定年後もそれぞれの得意の分野に応じた仕事が可能である。人間関係を幅広くしておかれることをお勧めする。

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