建築設備トラブル概論７．設備トラブルとクレーム：コラム

＜コラム＞筆者の施工会社時代の上司からは、自分の施工した建物は「クレームのない場合でも」時々顔を出してどのように使われているか、状況を把握しておくようによく言われた。

顔を出すとトラブルにならない程度の不具合を教えてもらったり、設計・施工時に色々配慮した部分がうまく（又はまずく）機能していることを知らされたりと勉強になった。何より良かったのは、クレームになりそうな不具合が発生しても色々配慮していただけたことであった。

工事屋上がりであるから、設計事務所に移ってからも、トラブル対応の腰は軽くそれほど苦にならなかったので、発生した場合はできるだけ直接または間接的に対応しており、その結果トラブル情報が増えて「設備と管理」の連載に繋がったのである。