建築設備トラブル相談対応事例③
※以下4件は著書掲載物件である。
◇名古屋某マンションウォーターハンマートラブル相談(平成14年5月)
(概要)マンションにおけるWH騒音トラブル。
(経過)相談者と往復メール ⇒ 筆者アドヴァイスに事業者側対応不良。解決不十分。 ⇒別件漏水トラブルにて相談者退去
(掲載)「マンション設備『マサカ』の話」に、「トラブル事例-14「水道管が『ドーン』と響く としてとして掲載した。(MMA-14)本の出版時には相談者との連絡が途絶えたとあったが、上記のように戸建て住宅に退去された。
◇某スポーツクラブ浴室排気ダクト腐食に関する見解書作成(平成15年11月10日)
(概要)某スポーツクラブで排気ダクトが腐食した。事業者側は施工不良を主張。これに関する、「腐食の原因は浴室の浴槽温水の塩素濃度が高すぎた所為である」との施工者から報告書に対し、事業者側から第3者の見解書が必要と言うことで作成。
(対応)見解書提出
(掲載)「建築/設備トラブル『マサカ』の話」(建築技術社発行)に掲載した。(トラブル事例-89)
◆Sa氏邸換気設備トラブル相談(24時間換気で入居者が中枢神経機能障害になった)への対応
(概要)新築ワンルームマンションで、屋外に出た厨房排気が外気取入れ口から逆流。臭気と油汚れに対応するため入居者はレンジフードを24時間運転した。その結果化学物質の充満により、中枢神経機能障害となった。シックハウス症候群の出始めのころのため、各病院とも対応はよく分からなかったようである。各社調査(調査者延べ20人以上!)も原因不明。デベロッパーも換気設備の改善には不対応であった。
(経過) 現地調査、相談者と往復メール多数。調査報告書の作成他各種相談に対応(平成15年3月~平成16年9月)。訴訟になったので、先方「準備書面」に関する意見書の作成、⇒和解(事業者側が病院費用の一部を負担)
(掲載)「マンション設備『マサカ』の話」に「24時間換気で入居者が中枢神経機能障害になった」と、紹介。(MMAトラブル事例-58)
※シックハウス症候群の典型的事例である。
※先方弁護士が、第1回面談で和解を申し入れ。当方弁護士合意。合意金額が低かったため相談者不満。
※この話を友人に話したら、「ああ、ショートサーキットだね」と回答。建築技術者・設備技術者の技術レベルの差を知らされた。
〇某マンション(芦屋市)給水ポンプ取り換えに伴う騒音トラブルに関するコンサル
(概要)マンション給水ポンプ取替により騒音発生。低速時、電流遮断時のキーン、ヒューンヒューンというインバータ音、ゴロゴロという水流音、ウーンというポンプ音。原因は安物インバータの使用。
(経過)ポンプ室直上階(!)住人N氏と往復メール(平成16年10月~平成17年2月) ⇒氏は電気技術者であり、小生の相談回答をもとに、氏が組合・施工者と直接交渉、施工者が対策案を施工した。⇒MMA-11