排水ヘッダー方式
2023年01月25日
小生は、HP、「NPO住宅110番」で回答者をしているが、御指名で相談をうけることがある。勿論指名料は無い。この相談事例は外部の一般の方は見ることが出来ない。
先日面白い相談があった。個人住宅で不定期(数週間から数か月)にトイレ(1F、2Fの2か所)の封水が切れるということである。配管方式を問い合わせたら排水ヘッダー方式を採用しているとの事であった。住宅・マンションでの給水・給湯配管にヘッダー方式を採用したのは現役時代の小生の会社が初めてであったと思うが、排水のヘッダー方式は聞いたことがない。ネットで調べたら結構普及しているシステムである。住宅排水設備の工事は通常の方式では、外部配管で桝が多くなってしまう。排水ヘッダー方式では1階の床下で排水を纏め、外部に出るのは1か所なので、土台の梁貫通箇所が1箇所であり、なおかつ外部配管工事が安くできるとのメリットが説明されていた。個人住宅の設計は少ないが、マンション設備の設計を数多くやってきた小生としては、なぜこんな面倒くさいことをしなければならないのか大いに疑問であった。工事費も割高ということである。関心のある方はHPで検索してください。
相談事例では、この方式により排水通気システムに若干不具合があり、トイレ排水を流す際に他の便器の封水を引っ張り、封水レベルが数ミリ程度に小さくなった際に、レンジフードの運転その他の要因で破封が起こるのでないかと推定された。相談者には封水レベルの測定をアドヴァイスした。