昔のトラブル資料から①

2022年12月19日

設備のトラブルについては、現役時代から社内報や講習会で発信していたが、その際某大型ビルで反省点が多く見られたので、まとめて取り上げた。一部は著書にも取り上げたが、クレームになるほどのものでないものは取り上げてないのでここであげる。建物は大型店舗ビルとホテルの複合用ビルで、30年以上前のものである。

・ホテルの受付カウンター内の従業員がダウンライトで暑くなった。

 ホテルの従業員は夏でも背広を着用しているため、客より暑さを感じやすい。ダウンライトは白熱灯であったが、蛍光灯に替えた。現在なら、LED照明で、トラブルにはならなかったであろう。

・客室を宴会場の控室に利用し、部分暖房時(11月)に暑い。

 当初の設計条件と違った利用方法であったので、ルームエアコンを設置した。

・エントランスホール(2階まで吹き抜け)で冬季に足元が寒い。

 ホール出入口は風除室を介して北に面しており、廊下を通して南側の出入り口とつながっており、風の通り道となりやすいので、当初設計ではFCUが設置されていたが、工事監理中に施主要望で外された。機能上問題のあることについては譲ってはいけない。

・西側ガラス面の階段室に面した地下一階のテナントから、日射が差込み暑いというクレームがあった。

 テナント設計は施工会社が行ったので特に対応はしていないが、このような「マサカ」の事例もあるということは反省事項であろう。


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