海外製品の採用
2023年01月21日
都営地下鉄六本木駅でのエレベーター故障について、海外メーカが撤退しており部品調達ができず復旧が長引いているとのことである。メーカーはフィンランドのコネ社。現役を引退してから20年以上経っているのでこのメーカー名は知らない。ともあれ外国製品を採用する際にはアフターサービスに配慮の必要がある。
小生のいた事務所では役所物件の受注はほとんど無かったが、本社やグループ会社のある「区」の小規模施設は数件受注している。小規模施設ではあるが、役所の各部門の出店が入るので、空調は個別方式が望ましい。この頃は空冷ヒートポンプシステムはまだできていなかったので、「日本ピーマック」の個別システムを提案した。
ここで役所の方の指摘が鋭かった。まず第一は海外メーカーではないのかということであった。聞いたことのないメーカーで「日本」が付いていれば国産とは思わない。海外メーカーの場合は撤退されたらアフターサービスに差し支える。高砂熱学の開発した製品で、これの製造・販売会社ということで納得して頂いた。次に、他社で同じような製品を製造しているかどうかを訊かれた。もしこの会社が倒産したら部品調達ができないということである。当時は東芝や三菱電機が同様な製品を作っていたので納得していただいた。
税金を使って施設を作る以上、空調設備のメーカーといえども維持管理に配慮する必要があるという、行政側の姿勢については大変勉強になった。今回の撤退の事情は不明であるが、その後の対応についてどのように配慮していたのであろうか?