空調設備のトラブル50⑭

2021年11月18日

(38)ついうっかりの消音スペース-デパート各階レタングリルの消音トラブル.-

  • デパートの、2,3階天井に取り付けられた緒方吸込み口が、空調機運転時に「うるさい」というクレームになった。騒音レベルは、吸いk三g地の下でNC65~70であった。
  • 売場の隣の空調機械室には環気ファンがあり、静圧が過大なことと消音エルボの消音量不足が原因であった。
  • 対策として、ファンの回転数を下げ、ダクトの中に消音機を挿入した。

(コメント)大型空調機1台または数台で売り場を空調する場合、空調機、レタンガラリは大きくなり、騒音対策は重要である。小生は空調機室内に建築的にレタンチャンバーを設けてもらっていた。大型店舗売り場の空調機室配置については、いろいろ書かれており参考になる。

(39)斜め上からも、来る水漏れ-空調機械室での漏水でコンピュータ室がダウン―

  • 銀行の事務処理センターで、3階CPU室の床から漏水し、2階のCPUをダウンさせたというトラブルである。
  • 電算室の空調はフリーアクセスフロアから吹き出す方式となっていた。隣接した空調機室内で漏水があり、空調機室の下では水受け状になっており防水もしてあったが、オーバーフローして、下の階に漏水したものである。
  • 配管をやり替えて、床下チャンバー内には漏水検知器を設置した。

(コメント)電算センターが一般的となる、初期段階ではこういうトラブルもあったのかなという事例である。空調機室と電算機室とは区画し、フリーアクセスには、横吹きで空気を吹き込むのが現在の一般しようと思われる。

解説では、空調機室の漏水要因と対策について、設備面での配慮、建築側での配慮に分け詳述されており参考になる。

(40)スペースなければ使い捨て-保守管理がしにくい空調機械室-

  • ➀空調機械室が狭く。フィルターの交換に這っていかねばならない。

②竣工後16年を経過した地下店舗で空調機の更新のための。機器の搬入・取替えスペースがない。

  • ①の原因は官庁工事で1期(躯体のみ)、2期(設備工事と仕上げ工事)の段階発注であったため、機械室スペースの検討不足が原因と推定された。対応としては保守の人に辛抱してもらっているとの事である。(!)
  • 熱源機械室では配慮されていたが、各階機械室で機器の更新スペースに配慮されていなかった。この場合は隣接権歩を一時休業(!)して、間仕切り壁を撤去して工事した。

(コメント)これについては、現役時代に建築設計者とよくもめた事例である。

機械室の保守・点検・更新については解説で事務所ビル、ホテルの機械室面積の事例を表にしてある。ただし、各建物形状により機械室面積は異なるので参考値でしかない。

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