衛生設備のトラブル50(学芸出版社1985.07.20発行より)③
2022年01月21日
(4)キツツキが管を裂く―交差配管の点接触の危険性
- 集合住宅の、床上配管の給水用硬質塩化ビニル管が割れて漏水した
- 集合住宅での床転がし配管は、排水管・ガス管・給水管・給湯管があり、交差することも多い。入居者の動きで床材が配管類に接触して繰り返しの応力集中により割れが発生したものである。
- 対策としては、配管との間に緩衝材を挿入したほか、床補強も行った。
- 給湯管の場合は配管の熱収縮があるため、支持金物とこすれて穴が開くことがある。
(コメント)気を付けて施工しても発生す『マタカ』の事例である。若干回り道となっても交差しないような配管ルートとすることが必要である
(5)赤(銅)ちゃんは軟らかい―脳天打ちされた銅管しわ部のき裂
- 集合集号住宅の床転がし給湯銅管が、床工事の釘で打ち抜かれた漏水事故事例と、交差部での
被覆銅管曲がり部のしわによるき裂事故事例である。
- これもよくある事例である。対策は省略する。
(6)湯冷めした埋設銅管―銅管の外面腐食と内面腐食
- 独身寮の使用水量が異常に多くなったため調べたところ、浴室床のシンダー内埋設給湯銅管(アスファルト・ジュートテープ巻)の腐食による漏水であった。
- 対策はいろいろ述べられているが、一般的な話であり、省略する。