衛生設備のトラブル50(学芸出版社1985.07.20発行より)⑧
2022年02月08日
(17)便器にも人権―下部構造が大便器配置を変える―
- 事例①:和風大便器の据付け位置が、下階の梁・間仕切壁の上にあって、据付けられない。
- 事例②:洋風大便器の据付で、排水管が下階の梁や間仕切りに当たって、配管できない。
(コメント)これもよくある事例で、施工図作成段階でわかるのが困る。各階で収まっていても最下階では地中梁や基礎梁が大きいので要注意である。
(18)使えてこそ掃除口―掃除する者の身になって―
- 和風大便器から汚水が溢れ出たとの事で現場に急行したが、作業員から床上掃除口が見つからないという連絡が入った。下の階の点検口から覗くと、梁とダクトで近づくことができない。仕方がないので、隣の洋風大便器を外して汚水管を掃除した。
- 原因はテナントの決定が遅れて、便所の位置が変更になったためと、配管の一部が施工済みであり、変更部分を最初減としたためであった。
- (コメント)解説では、掃除口を下階の天井内に設置することの問題点が挙げられていたが、そもそも禁止してほしかった。