衛生設備のトラブル50(学芸出版社1985.07.20発行より)⑬

2022年03月13日

(28)溢水は雨台風-溢水量と排水管の排水機能―

・事例①:塔屋に設置した高置水槽より溢れ出て、下階の機械室に浸水した。解説では「ルーフドレンを設計する際に高置水槽からの溢水分を加えるのを忘れたためである」との事である。塔屋屋上に高置水槽が設置された場合は上記であるが、寒冷地等で塔屋屋内に設置する場合は排水梅雨受け皿との接続にも注意が必要である。

・事例②:ルーフドレンの詰りおよび竣工前の養生材により排水不能となり、屋上に水がたまり、鳩小屋の隙間から下階の機械室に浸水した。

(29)屋上のデザインで機器が移動―デザイン変更で機器の機能が変わるー

・施主・建築意匠設計者より、塔屋屋上設置の設備機器類位置を目につかない場所に移動するよう要求された。冷却塔は屋上に降ろされ、高置水槽は塔屋屋内設置に変更された。

(コメント)典型的な打ち合わせ漏れである。機器の設置場所について打合せ、了解なしに設計をまとめてはいけない。この事例は意匠設計者が施主の了解を取っていなかったのかもしれない。

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