衛生設備のトラブル50(学芸出版社1985.07.20発行より)➉

2022年02月13日

(22)埋め込み配管ヒビ割れのもと―外壁には太い配管を埋めるな―

・事例➀:コンクリート打ち放しの事務所ビルで、便所の外壁にひび割れを生じた。原因は壁掛け小便器の給水管・排水管が直接外壁に埋め込まれた為であった。

・事例②:外壁に面した浴室の給水・給湯管を直接外壁に埋め込んでいた部分がひび割れを生じた。

(コメント)このトラブルも時代背景を表している。最近のトラブルは埋設配管の腐食対応で水回りのレイアウト変更にもつながるのが困る。

(23)湯気は汚れも道連れー汚水の湯気を外に出すな―

・事例①:集合住宅の伸頂通気管のヴェントキャップが外壁に取り付けられており、その周辺の汚れと臭気がトラブルとなった。原因は、通気管が先下がり勾配になっていたため、浴室排水等の湯気の結露水がベントキャップから外に流れだしたものである。

・事例②:総合病院の塔屋に排気ガラリが取り付けられているが、屋上床面が汚染され、転倒事故や、衣服の汚れといった苦情があった。原因は、排気ガラリの内側に鋳鉄製ボックスがあり、複数の通気管が接続されていたためであった。この場合は、ガラリの改造は出来ないため、露受けどいを設け、ルーフドレイン迄配管した。

(コメント)何れもやってはいけないトラブルである。公団の仕様では、通気管は屋上に突出するようになっている。




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