衛生設備のトラブル50(学芸出版社1985.07.20発行より)㉒

2022年04月29日

50)汚物を取り持つ通気管―汚水管の詰りで通気管に汚水が流入ー

・某ビルで、1階の汚水排水は直接放流であったが、雨水の逆流があるので、地下室系統の汚水槽に落としてポンプアップ排水することにしたが、容量不足等の原因で、通気管経由で雑排水槽に汚水が逆流した。

・要は排水管の詰りのため、床下通気管経由で雑排水槽に汚水が流入したというトラブルである。この書では、望ましいことではないと断って、床下通気管の場合は器具溢れ縁より150以上立ち上げて立管に接続するように書かれているが、床下通気管は全くダメと仕様書や技術基準で決めている会社もある。

51)掃除ができない排水トラップー気軽に掃除できる位置につけようー

・事例1:中華料理店のグリーストラップがパイプシャフト内にあり、開業後20年間清掃しておらず、改装に当たってグリスが固化して掃除不能であった。熱い排水により底の部分にかろうじて水の通路があったとの事である。改修に当たり位置変更を行った。

・事例2:歯科技工室のプラスタートラップのストレーナーが外せないので掃除ができない。この場合は流しの下に設置したため、蓋を外してもストレーナが外せなかったのである。対策としては陶器製のドラムトラップに取り替え、粗目の樹脂製フィルタを挿入した。



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