建築設備「マサカ」「マタカ」のトラブル話

環境設備コンサルタン


 建築設備に関するトラブル・不具合は、水漏れから熱い寒い、音が煩いなど多岐にわたっている。
これらのトラブルの原因・要因は、建築設備の計画・設計の段階から施工、管理・運営にいたるまであらゆるところに存在している。

 又、トラブルの原因も簡単な施工ミス程度のものから設備計画・設計時点でだけでなく建築計画時点で配慮すべきであったものまで多種多様である。

 トラブル対策・再発防止の基本は多くのトラブル事例とその原因・要因を知っておくことが必要で
あり、多数のトラブル本が発行されている。

 このホームページでは、内容・構成を大きく下記の3つに分けた。

1.建築設備トラブル『マサカ』の話

   『設備と管理』(オーム社)誌連載の設備トラブルに関する『「マサカ」

              の話』の内 単行本に掲載されていないもの。

2.トラブル本のこぼれ話

    沢山発行されている設備トラブル本のうち本、絶版になっている物から

             の参考事例紹介

3.建築設備解体新書

   建築設備全般について、特に専門家以外の方に理解して 頂くための解説


これらの作成には手間と時間がかかるので、どこまで纏められるかは少しづつ記載してゆきたいと思うので、気長に見守っていただきたい。

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 建築設備トラブル「マサカの話」

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  • ※このホームページではサイト+ブログと言う形で、ブログに色々記載していたが、10月末に「住宅の知識」①を掲載して依頼以来、このような形になってしまった。以前の記事はどこかに保存されてはいる(確認済み)が、外部の者が簡単には覗けない。とりあえずはこの形で新しいカテゴリーを作る。


◆「定年後の設備トラブル」 :下記にあげた様に、いつの間にか「建築設備家」となったので、関係したトラブル・紛争、相談への対応(意見書・見解書等の作成)、訴訟関与について述べる。(は長期物件である)

(書籍掲載分は,「建築/設備トラブル『マサカ』の話」・・・(MA)「マンション設備『マサカ』の話・・・(MMA)、「建築計画・設計に潜むマサカ/マタカの設備トラブル」・・・(MATr)にて示す。)

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25. M氏宅騒音トラブルに関する見解書作成(R4.6月)

(概要)築18年の都心マンションでの騒音

(状況)屋外設置型受水槽の給水ポンプ改修後、騒音大となった。

    相談者は窓を2重サッシに変更済みで、その他の音やモスキート音が聞こえるとの事。

 (対応)20時以降に訪問、騒音確認・計測。見解書提出。(モスキート音は確認出来ず)

※都心市街地では昼と夜の暗騒音の差が大きい。


24.都内繁華街某テナントビル、下階への排水漏水に関する鑑定書作成

(概要)飲食店ビル,上階テナントからの、下階テナントへの漏水

(状況)飲食店ビルに於いて、新規テナントが自分の厨房レイアウトを無視し、以前のテナントの配管を再利用したため、オ ープン時と大晦日の営業時に下の階に漏水。

    その後休業。ビルオーナーに元々の設備不良を理由に家賃不払い。

    オーナーから提訴されたもの。

 (対応)現地調査の上鑑定書作成。⇒東京地裁に提出⇒ビルオーナー勝訴

  ※設備トラブルは、機能障害関連が原因であるので、訴訟に至ることは珍しい 


23. 「埼玉県某市マンション②」排水逆流に関する訴訟のコンサルタント、意見書作成(R.1.9~R3.2)

(概要)見た目の通常マンションで雨水時に1階に排水逆流

(状況)東西に長いマンションで、南面玄関より東側に緩い登り坂となり、東面道路は1階FLより1m程度高かった。

    竣工後間もなく台風時に上階から排水が1階住戸に溢水した。周辺地域では、冠水等のトラブルは全くなかった。

    次の年には、普通の降雨時に排水本管から1階に逆流し、住民が事業者に対策を求めた。

    地域の排水方式は分流式であった。雨水時に汚水管に雨水が入ったのであるから、これは、事業者の責任ではないと不対応。小生にコンサルタント、意見書の作成を求められた。

(対応)事業者側不対応に対し、住民側訴訟対応 ⇒ 事業者側の費用負担にて改善案(ポンプアップ方式)施工(R3.06)


22. 「神奈川県某老人施設」における、天井・壁面結露トラブル見解書作成(H.30.09.~12)

(概要)某老人施設の天井・壁面結露

(状況)施設冷暖房方式は個別エアコン方式。

    換気設備は給気は未処理外気を共用部・共用廊下に直吹き。

    排気は各個室より個別排気。取入れの外気によりエアコンの吹出し口が結露したもの。

(対応) 見解書作成。最終解決不明。


21.「埼玉県某市マンション①」床上排水逆流相談(当初の相談のみ。相談者は売却)

(概要)半地下マンションで雨水時に1階に排水逆流。

 (対応)事業者にて改善案施工。ポンプアップ排水方式に変更。発電機も新設。以降のメンテナンス費も負担!

・・・・これは下記、23「埼玉某マンション」での逆流トラブル発生時に、近隣事例を住民が調査して判明したもの。



20. 「関西地方某マンション」に於ける、下水逆流トラブルに関する見解書作成業務(平成29年3~5月)

(概要)半地下大規模マンションで、上階排水が1階住戸に逆流。

(状況)マンション敷地は前面道路より低く、設計時にはポンプアップ排水槽は建物地下ピット内であった。工事中にFRP製排水槽を建物外部に設置した。

竣工後定期清掃が年1回であったため、警報・ポンプ停止が頻発し、ついには1F住戸に上階からの排水が逆流した。

事業者は施工ミスを主張し、逆流時の手当の費用負担を施工者に要求。施工者は管理ミスを主張したもの。

  (対応)当社の管理ミス見解に対し、事業者側よりピント外れの施工ミス見解書。当社より再反論数回。

(結論)事業者が関西の大手企業(マンション実績少)であったため、施工者側が和解受け入れ、費用を半分負担した。

 ※事業者側の見解は現場のことをよく知らない設計者作成のもののようであった。

 ※建築設備トラブルで、「事故発生に関するハインリッヒの法則」が適用可能となった珍しい事例。


⑲「上野某超高層マンション排水逆流に関するコンサルタント

(概要)某超高層マンションで、ある竪系統の下の階でトイレから排水逆流頻発。

(状況)住戸は各階5戸。排水竪管は5系統。3系統は地下1階天井内より個別に外部に排出。2系統は1階天井で合流配管し外壁より立ち下げ敷地内より外部に排出。(最下階2階は別系統)2系統の内一系統で3~7Fのトイレで上階使用時に排水が逆流した。竣工後すぐに発生。洗剤が原因ということで、大手デベロッパー、大手施工業者いずれも責任回避した。

(原因)立管を最下階の2階で横引き配管した際の施工不良(横引距離が長く、通気管なし)。

(対応):現地調査、担当理事とのメール・打合せ多数。給排水専門技術者にも相談。

   :理事会の排水問題是正処置要求に対する事業者側回答への「社会常識的及び技術的見解書」作成(平成27年7月~10月)⇒事業者不対応⇒住民側訴訟対応⇒事業者側にて改善(通気管設置)

※施工図を見れば、職人でも(失礼)分かるようなことに、訴訟に持ち込まなければ対応しないという、事業者側の姿勢は問題である。(事例多数!)


18.多摩ニュータウン某マンション」における、「キッチン排水不具合」トラブルに関する、見解書作成業務(H.27年4月)

(概要)排水管に接続されていなかった排水桝(手直し済み)からの、周辺への排水浸透に関する管理組合への不安対応

(状況)1階厨房系統排水管が排水桝に接続されていなかった。手直しは行なわれたが、厨房排水の排水桝周辺への浸透に関する管理組合の不安に関しての見解書作成。

 (対応)見解書の作成及び、施工者による不具合個所の改善(土壌の入れ替えも行なったと思う)


17.多摩永山某マンションにおける、工事施工者提出の書面に関する見解書作成業務(H.26年8月)

(概要)設計監理会社による竣工検査で、専用部排水配管が施工図と違っていた。

(状況)某デベロッパーの手抜き工事がマスコミで話題になった時期の竣工物件で、施工図と違っていた配管施工が見つかり施工業者から提出された書面、「多摩市永山某マンション計画における専有部ユニットバス排水配管の接続方法」に関しコンサルタントとしての見解を求められたものである。

   (対応)排水の流れに関して問題ないことを指摘。⇒ 施工者へのおとがめなし。

※某デベロッパーで、施工管理を厳しく行った際に検査員(電気技術者)から指摘されたものである。マンション設備の水回り配管が、施工図通りになっていない事例は沢山ある。配管施工業者はやりやすいように施工するが、機能障害となるような施工はまず絶対に行なわないのが一般的である。


16. 滋賀県某駅前マンションの雨水排水設備に関する見解報告書作成業務(平成26年4月16日)

(概要)某建築事務所設計物件の、雨排水設備の設計チェック業務(トラブルは発生していない)

(状況)トラブル事例No.12の排水設備の逆流トラブルコンサルの際は、設計事務所に状況連絡をしていたので、ここの事務所から新規設計物件について集中豪雨時の対応について見解を求められたものである。敷地の3方が水路に囲まれており、街区の街区の状況を調査・確認して見解書を作成した。

を起こした、関西某半地下マンションの設計事務所からの、自社設計物件に関するコンサル依頼。敷地の3方が水路に囲まれており、集中豪雨時の対応について見解を求められたもの。

(対応)図面のみでの回答。現地は見ていない。


15. 特別養護老人施設の「雨水逆流」、「給水不良」に関する訴訟関連業務。

(概要)関東地方某市の特別養護老人施設での敷地内雨水の排水逆流と、老人入浴時のシャワーの連続運転による給水不良。

(原因)雨水逆流は排水レベル設定の間違い、給水不良は施設の使い方による。

(状況)(逆流)敷地が広く、排水レベル設定を間違えた。⇒ 訴訟 (給水)特定日の入浴で使用水量が過大となった。

(対応) 上記訴訟遂行に必要な、関係者との打合せ・会議等に出席し、訴訟事件解決に向けた意見具申、提案業務、鑑定書、意見書、陳述書準備書面等の各種資料作成(平成25年2月14日~H.26.2月)

上記訴訟、原告(反訴被告)側準備書面(11)(平成25年5月29日)への意見書作成⇒敗訴

(結果)逆流対応は遠隔地のため、未確認。

    給水給水は直結方式であったので、運用での対応または給水方式変更を提案。


14. 某焼き鳥店  換気設備機能不全に関する見解報告書作成(平成24年12月)

(概要)焼き鳥屋オープン時に店主が倒れた。

(原因)給排気設備不適切

(状況)焼き鳥店はレンジ前が開口になっている。厨房は奥にあり、これ用の給気は更に奥の開口部となっておた。

    開店時に、焼き鳥レンジ前の開口から外気が入りその、まま奥に流れ、奥の厨房排気が不良となったもの。

    厨房で仕事中の店主が倒れた⇒訴訟となった

 (対応)  上記見解書作成

 (結果)敗訴(店主が倒れた際に病院に直行せず、一旦帰宅したことにより因果関係不明となった。)


13. 「関西地方」某マンション 封水臭気トラブルコンサル(平成24年12月~平成25年7月)

(概要)7階建てマンションの2階で大便器水位変動頻発。手直し不良。時折臭気逆流。

(原因)複合要因:節水タイプの大便器使用。専用部横引管が若干長かった。

(状況)デベロッパーにて、最下階排水配管ルート変更 ⇒ 改善なし

    屋上通気管ルート変更 ⇒ 変化なし

(対応) 居住者Ko氏との往復メール多数 

(解決) 最終的には事業者で大便器の交換 ⇒ 改善

(考察)節水便器が出始めた頃のトラブルである。


12-② 「関西地方某マンション」排水設備の逆流に関するコンサル、見解書作成他(平成.23年8~11月)

(概要)①の住宅浸水に加え、1F共用部エレベーターホールにも浸水。

(原因)12ー①に同じ

(状況)屋上雨排水が、1F中庭(半地下)に溢水 ⇒ 1F共用部エレベーターホールにも浸水。

    EVピットへの浸水は住民が対応

(対応)Si氏が管理組合に、筆者をコンサルタントとして紹介。

    管理組合より正式依頼。排水設備全体の瑕疵へ見解書提出、およびその後の手直しに関するコンサルタント提案

    事業者に建築基準法違反という事で全面手直しを要求

(解決)事業者にて改善対策立案・施工(1階系統をポンプアップ排水に変更、雨水貯留施設改善)

12-③ 上記マンション 改修工事の監理監修に関するコンサル業務(平成.23年11月~平成24年12月)

※※専用部不具合について共用部と関係あることを管理組合が理解していない。


12-①  「関西地方某マンション」排水設備の逆流に関するコンサル、見解書作成他(平成.23年8~11月)

(概要)半地下マンション最下階(1階)住居での降雨時の逆流数回発生。

(原因)市下水本管への、1階系統排水直結。

(状況)竣工後普通程度の雨で、1階系統排水端末住戸の洗濯パンより排水吹出し数回。

    施工者対策不完全。施工者責任回避。抜本的対策要求。⇒ 筆者への相談

    大手デベロッパー本社社長宛内容証明送付⇒現地対応と云うことで却下。

    管理組合は専用部の事故という事で、対応せず。

(対応)居住者Si氏との往復メール多数。⇒ 続く


11.Ya氏邸窓面結露トラブルに対する検討書作成(平成20年10月)

(概要)埼玉県某市マンションの一室にて、4月の入居後7月まで(!)毎朝窓面に結露

(原因)換気設備設計ミス。

(状況)居住者は対象室を寝室に使用していた。給気ガラリは居室へのドアガラリと近接していたため、給気が居室へショートサーキット)。居住者が就寝時に排出する湿気が排出されずに窓面結露になった。

(対応)事業者不対応。現地調査(施工会社立会)。Ya氏、弁護士との往復メール多数。⇒下記へ

◇Ya氏邸損害賠償請求控訴事件非控訴人(一審原告)側準備書面(H.25.2.)へのコメント作成(平成25年2月19日)  

◇Ya氏邸損害賠償請求控訴事件控訴人(一審被告)側文書(乙○、○、○号証H.24.8)への意見書作成(平成25年03年19日)

(結果)一審勝訴、二審前に訴訟取り下げ、Ya氏転居 

(掲載)MATr

(考察)建築基準法では居室の給排気口は対角線状となるよう定められている。


10.某社会福祉法人所有マンション 換気設備機能不足に関する見解書作成(平成20年10月)  

(概要)老人用ワンルームマンションで、換気扇運転時に出入り口扉が重いという事で訴訟になった。

(原因)給気口面積不足(100φ×2箇所)

(状況)上記概要の状況確認の他、給気口を閉じて、レンジフードを運転したら、、厨房流しトラップに排水管から空気が逆流した。

(対応)先方「準備書面」に、見解書作成。

(結果)敗訴 

  ※裁判官、弁護士の設備技術への知識不足が気になった。

(解決)不明


9.「某駅ビル」断水事故見解書作成 (平成20年3月16日)

(概要)雨天が続いた春先の晴天時(休日)に外出者多数のため、飲食店舗・スポーツ施設のある駅ビルで受水槽の減水警報が発報した。

(原因)受水槽は屋外設置であったが、新築時に裏の住人から高さを低くするよう求められた。受水槽の全体形状の容量は変更はしなかったが、高さ3、500を2、500にしたため、実質的な受水容量減となった。

(対応)上記見解書を作成。

(解決)オーナー側で改善(警報発生レベルを上げた)

(掲載)MA―79


8.「某マンション」 換気設備不具合(排気の逆流)改善計画案作成(H.17.10.10)

(概要)浴室排気・便所排気が、単独運転時にそれぞれに逆流。。

(原因)マンション給排気設備に二重管ダクト使用。特別形状給排気口にフィルターがあったため、浴室またはトイレの排気ファン運転時に、排気が使っていない個所に逆流するため、常時同時運転を行っていた。

(対応)現地調査。見解書・改善計画案作成

(解決)マンション管理組合で改善対策(フィルター取り外し)を施工

    ※給気口の増設も検討したが難しいので取りやめた。

(掲載)MMA―67


7.「某小規模飲食店ビル」地階設置ダクトの機能・用途に関する意見書作成(平成18年3月末日)

(概要)某テナントビルにおいて、将来のテナント用に設置されていたダクトの利用について、オーナーが使用禁止し、入居予定テナントとの間に訴訟となった。(横浜地裁H.19(○)第○○号 建物明け渡し等請求事件)

(原因)オーナーのテナントビルへの無理解

(対応・解決)既存ダクトがテナント用であるとの上記意見書を依頼者に提出⇒和解(ダクトの使用可)

※※先方の意見書(一級建築士作成)では、ダクトは別用途とあった。

  建築設計者がテナントビルでの換気設備の将来対応措置を理解していない事も気になった。


6.某マンション 中廊下換気不良対策案作成

(概要)住民より中廊が暑いというクレーム。

(原因)中廊下に換気設備がなかった。(高級マンション以外は一般的に冷房は設置しない)

(対応)設計事務所の相談に応じ対策案作成。⇒対策工事施工。

    ※資料行方不明の為、対策内容不明(すみません)


5.某マンション(関西)給水ポンプ騒音トラブルに関するコンサル(平成16年10月~平成17年2月)

(概要)マンションポンプ室直上階(!)にて騒音発生。

(原因)給水ポンプ取替による(騒音対策なし)

(状況)低速時、電流遮断時のキーン、ヒューンヒューンというインバータ音、

    ゴロゴロという水流音、ウーンというポンプ音。

    原因は安物インバータの使用(N氏の判定)。

(対応)住人N氏と往復メール

     ⇒氏は電気技術者であり、小生の相談回答をもとに、氏が組合・施工者と直接交渉、施工者が対策案を施工した 

(掲載)MMA-11


※以下の項、1/30に大幅追加。

4.S邸 換気設備トラブル相談への対応24時間換気でが中枢神経機能障害になった

(概要)シックハウス症候群の典型的事例である。(平成15年3月~平成16年9月)

・新築ワンルームマンションで、屋外に出た厨房排気が外気取入れ口から逆流、室内に厨房臭気が充満し、壁が油で汚れた。

・臭気と油汚れに対応するため入居者はレンジフードを24時間運転した。

・その結果化学物質の充満により、体調不良となり、中枢神経機能障害と診断された。

・シックハウス症候群の出始めの頃の為、各病院とも対応はよく分からず、体調は回復しなかった様である。

・その後レンジフードを間歇運転とし、体調やや回復。このころ筆者に相談。

・施工会社各社調査も原因不明。デベロッパーも換気設備の改善には不対応であった。

※※この話を友人にしたら、「ああ、ショ-トサーキットだろう」と言われた。この程度の事が分からない事業者・施工者がいるのも「マサカ」である。

(経過) 現地調査、相談者と往復メール多数。調査報告書の作成。訴訟になったので、先方「準備書面」に関する意見書の作成、他各種相談に対応⇒和解(事業者側が病院費用の一部を負担)

(掲載)「マンション設備『マサカ』の話」に「24時間換気で入居者が中枢神経機能障害になった」と、写真入りで詳細に紹介。(MMAトラブル事例-58)

(解決)先方弁護士が、第1回面談で和解を申し入れ。当方弁護士合意。合意金額が病院費用実費より低かったため相談者不満。

当方報告書:ティッシュペーパーにて風の流れを調査し写真で提示

・先方「準備書面」:線香の煙で拡散状態を説明

・上記への「意見書」:すぐに拡散する線香の煙では、風の流れは確認出来ないことを指摘

・先方弁護士の和解の申し入れは、裁判では勝てないことを理解したものと思われる。当方弁護士は完全に勝てることを理解できなかったため、合意金額が相談者要求より低かったのであろう。


※R.6.1.26:建築設備関連の日常の出来事

「給排水設備研究会新年会に出席」R.6.1.26

新年会となれば当然2次会である。「アルカディア」の出入り口は、2階が靖国通り側、1階がお堀側である。EVには最後に乗ったので、2階で降りたら特に声掛けしていなかったので、僕一人となった。皆さんは1階で、コートや荷物の受け取りがあったのであろう。
市ヶ谷には行きつけの店があるので、一人でも、と覗いたら、正月最終金曜日とあって満員。
駅の方へ戻る途中で、4,5人のグループと遭遇。ご一緒させていただき、インド人の経営する飲み屋に入った。
この会以外の会でもよくお会いするが余りお話をしていない方と、向かいに座り、お互いにいろいろな話が出来たのは良かった。 


※R.6.1.26:建築設備関連の日常の出来事

「給排水設備研究会新年会に出席」①R.6.1.26

仕事関連の集まりに、給排水設備研究会というのがある。4年ぶりに新年会が開催されたので出席することにした。
実は、確か退会したはずであるが、連絡のメールが来たのである。知人も多いので電話したら是非おいでくださいというので参加することにした。会場は毎年同じ、市ヶ谷の「アルカディア」。今年の参加者は101名であった。
実は参加目的は、某国立大学のKi名誉教授と先輩のOg氏の元気な姿を見たかったからである。
期待通り杖を突きながらであったが元気に参加された。
この会の会員は給排水設備が専門の、大学教授、コンサルタント、総合設計事務所・設備設計事務所所員、ゼネコン・サブコン設備技術者、給排水設備関係メーカー社員等、業界のトップ以下いろいろな方が参加しており、仕事関連の話が弾む。
実はこの会には、定年後間もなく参加している。当初の会場は会の事務所近くの飯田橋のホテルであったが、その後市ヶ谷に変わった。市ヶ谷の会場は、小生の昔の事務所の帰り道の途中である。当然毎年出席していた。
今年も、同業の先輩・後輩といろいろな話が出来たのは楽しかった。

これをお読みの方で会員でない方は是非ご加入ください。詳細はこの会のホームページを参照下さい。


3.某スポーツクラブ 浴室排気ダクト腐食に関する見解書作成(平成15年11月10日)

(概要)某スポーツクラブで排気ダクトが腐食した。

(原因)浴室の浴槽温水の塩素濃度が高すぎた所為であった。

(経過)これに関する、施工者からの報告書に対し、クラブ側から第3者の見解書が必要と言うことで作成。 

(対応)見解書提出 

(掲載)「建築/設備トラブル『マサカ』の話」(建築技術社発行)に掲載した。(トラブル事例-89)MA-89


2.ウォーターハンマートラブル相談(平成14年5月)

(概要)某地方都市,高級マンションにおけるWH騒音トラブル。

(原因)地域の水圧が高かった。また、減圧弁・WH防止装置が付いていなかった。

(経過)騒音対策について、理事会の動きが悪く、筆者にメール相談 ⇒ 相談者と往復メール多数(パソコントラブルで、紛失) ⇒ 筆者アドヴァイスに事業者側対応不良。理事会も動きが悪く解決不十分。(個人からの相談なので、「技術的見解書」的な物は提出していない) ⇒ 別件の上階からの漏水トラブルにて相談者退去 ⇒ 最終解決は不明。

(掲載)「マンション設備『マサカ』の話」にトラブル事例-14「水道管が『ドーン』響く」として掲載した。(MMA-14)本の出版時には相談者との連絡が途絶えたとあったが、上記のように戸建て住宅に退去された。


1.Ta氏邸騒音トラブル②

  • 騒音の特徴:1.5~2秒の間隔でウーンウーンと波打つような音で、騒音計の針の動きでも認められた。夜遅くなれば暗騒音も小さくなるので、人によっては気になる音であるといえる。

  :和室の畳の上に横になっても聞こえた。リビングルームでは全く聞こえなかった。

  • 騒音レベルの判定
  • NC値の評価:各種資料の騒音基準値は音楽ホールでNC-20であるから、非常に低いと言える。

  • 考察・音源の推定

:断定は出来ないが機器類の運転音(回転音)であると推定される。

:時々聞こえないときがあるので、連続運転ではない。

:音源対象機器としては給水ポンプ、エレベーター機械室給排気ファン、エレベーター操作盤冷却ファンが考えられる。

:125Hzのところにピークがあるので、4極モータの可能性が高い。(添付資料あり)

:他の住戸の冷蔵庫や換気扇類の運転も考えられるが、通常はこの音源から聞こえてくることは少ない。

:入居者は音源を連続音として捕らえていたが、測定日には聞えたり聞えなかったりした。連続音と捕らえたのは多分耳の錯覚であろう。

  • 音源の位置と伝達経路の推定

:住戸の壁・窓の外、上下階に音源があり、壁等を透過してくる音ではない。

:音源は遠くであるように感じられた。

:躯体壁に耳をつけて聴いた音より、和室内天井からの方が大きく感じられたことから、躯体を伝わってきた音が和室天井で太鼓状に増幅されたものではないかと思われる。 

  • 今後の対応
  • 音源の特定と防音処置の施工が考えられるが、音のレベルを考察すると、基本的な防音対策は施工済みの可能性もある。

    適切な方法が出来れば、和室天井構造の変更により騒音の増幅を防いだ方が容易である場合も考えられる。

いずれにしても他の住戸の状況調査と共に、ゼネコンの技術研究所等の音響専門家のコンサルタントが必要である。

 ※大きな騒音を何とかしてほしいとの相談は現役時代によくあったが、ここまで静かな事例の調査は初めてである。参考になった。

1.Ta氏邸騒音トラブル①

(概要)横浜市緑園都市のマンション5階にあるTa氏邸においては、夜間に唸り音のような音が聞こえ、居住者の睡眠の妨げになっているということである。しかしながらこの音は騒音というには非常に小さく、管理組合に話をしたが、理事の皆さんは聞こえないという事で筆者に相談があった。

調査の結果、騒音レベルは25db程度と低く(暗騒音20db)、騒音計の針の動きで分かる程度。相談者は空耳ではないことを証明してもらいたかったとの事。天井板の共鳴(?)騒音源と対応難は指摘した。通常の場合はトラブルとして扱ってもらうレベルにはない為、今回当事務所に調査依頼されたものである。騒音測定・調査報告書・検討書作成。その後の別日、夜間に管理組合の理事さんに聴いていただき、状況を理解してもらった。

  ・騒音測定概要

  • 騒音測定日時・場所:H.14.01.30、20.20~30分。 (於)横浜市泉区緑園 Ta氏宅
  • 測定者:筆者、立会者:Ta氏他1名
  • 計測機器:省略

  • ・騒音測定結果
  • 騒音NC値:和室NC-18!
  • 騒音レベル:暗騒音 居間:26~27db

        :和室:27~28db

        :外部:47~50db(バルコニー外側)

             自動車騒音:37~40db(居間内部)・・・気にならないとの事

              電車走行音:33db (居間内部)・・・同上


◇建築設備トラブル専門家への道③

「建築設備トラブル」に関しては、執筆及び著作、セミナー講師、コンサルタント、無料相談ホームページでの回答、紛争への対応、訴訟関与、トラブル関連ホームページ及びブログの作成、等々いろいろあるので概要をあげる。

執筆及び著作:略

・無料相談の回答者:既述

・トラブル関連セミナー講師:実績多数。詳細略

・ホームページ及びブログ:本稿

・トラブル・紛争、相談への対応(意見書・見解書の作成)、訴訟関与の実績:実績多数。意見書・見解書・調査報告書・計画書等を作成した。立場上詳細は表に出せないが、こういう設備トラブル事例があるのかと言う事で、些細つかえない範囲で紹介する。タイトルは「定年後の設備トラブル」とする。


◇高砂熱学イノベーションセンター見学(R6.1.16)

小生が最初に入社したのは、高砂熱学工業会社である。
4年前につくばエクスプレス沿線にイノベーションセンター(建物種別:研究所)を建設オープンした。秋葉原から約40分、ちょっと遠い。

会社のOB会で見学会を主催してくれたので参加した。参加者は約20名。
2階建て約11,800㎡の立派な建物である。いろいろなテーマを下に実験等を行っている。
ワーク・プレイスであるオフィスは、最近どこでもみられる、どこのテーブルでも仕事ができるスタイル。
但し、ここのワークプレースは、ゆったりとしたスペースでゆとりもありすぎて、喫茶店で仕事をしている雰囲気であった。
お世話になった会社が、このように発展しているのを見るのは、大変嬉しい事であった。
昔の仲間ともお会いできたのは良かった。皆様も機会があったら見学される事をおすすめする。

帰りは荻窪で、大学同級の安藤紀雄氏(設備技術関連の書籍多数執筆)と旧交を温めた。


◇建築設備トラブル専門家への道②

定年後は特にどこかの組織に所属しないことにしたのでしばらくは暇が出来た。ネットを検索している内に「NPO住宅110番」というホームページを見つけた。札幌の住宅雑誌を発行している会社が主催している。回答者が建築設計者や工事業者なので設備トラブルの回答はいまいちであった。主催者に電話して回答者になることを申し出たら、「ボランティアで良かったら 」と云うことで回答者になった。ここでの回答は250件以上になった。この回答の一部はHP「マンション設備トラブル相談②」にまとめた。<https://masakanohirosan.livedoor.blog/>参考になるような話は、連載・著書にも載せた。

また、設備トラブル相談のホームページも作った。(現在は閉鎖)ここでは面白い相談や相談/回答が長引く事例が沢山あった。特にトラブル解決に工事費がかかる場合は、第3者側からの提案では事業者側が解結に後ろ向きとなる事が多い。また、相談者に状況を理解して貰うのにも手間取った。しかし相談者、事業者との長いメールのやりとりは、頭の体操になった。施工業者からの相談は、相手も専門家であるからすぐに理解していただけた。この事例「定年後の設備トラブル」 の紹介は皆様の参考になると思う。(R6.1.16)


◇建築設備トラブル専門家への道①

(現役時代の設備トラブルの続きは「定年後の設備トラブル」となるところであるが、その前にいつの間にか建築設備トラブルが専門となってしまったいきさつについて述べる。具体的なトラブル相談について後述することとする。)

設備工事屋上がりの、設備設計者としては、管轄するプロジェクトでトラブルが発生しないように心がけるのは当然である。バブルの時代には会社も余裕が出来て、社内報を発行することになり、ここに失敗談を掲載することとなった。タイトルは「マサカの話」となった。同僚からの、「トラブル防止を考えて設計したのにトラブルになったのだから『マサカの話』にしたら良いんじゃないか」というアドヴァイスによる物である。

定年後、折角の連載を続けたいと言うことで、知り合いの工事会社の友人の紹介で、『マサカの話』 をオーム社の「設備と管理」誌に連載することとなり、200回続ける事となった。この連載は単行本となっている。(著書の項参照)(R6.1.14)


◆現役時代の設備トラブル⑳(最終)(R6.1.11)

54.某高級マンション・暖房不良

     トラブル状況:冬期に居間の足元が寒い

     原因:暖気が室内上部でショートサーキット。 吹出口は固定羽根

    処置:エアーサーキュレーターの設置

     今後の対応・備考:吹出しはバルコニー側天井からの下吹きとする。

終わりに:この項は現役時代のメモが見つかったので掲載した。約10年間のメモであるが、マサカのトラブルはほとんどなく、マタカの方が多い。マタカにしても気を付けて設計・管理を行わなければ行かないという意味で反省材料である。


◆現役時代の設備トラブル⑲(R6.1.8)

51.某ゴルフクラブハウス・暖房不良

     トラブル状況:冬期にエントランスホールの足元が寒い

     原因:天井高7mで天井よりBL吹出しの為温風が床面に届かない

    処置:エアーサーキュレーター、デリヴェント等の設置を提案

    今後の対応・備考:天井の高い部屋の吹き出し口には配慮を行なう。

52.某ゴルフクラブハウス・厨房臭気

     トラブル状況:1F客用ロッカー(男女)、2F便所に厨房臭気

     原因:寒い為厨房給気停止、ロッカー・便所排気ファン停止時に排気ガラリより厨房臭気逆流

    処置:ロッカー・便所排気系統にCD取付け。

    今後の対応・備考:厨房給気系統は出来るだけ暖房を入れる

53.某ゴルフクラブハウス・床振動・騒音

     トラブル状況:2Fレストランにて床振動

     原因:1F天井吊エアコンの振動

    処置:防振処置施工

    今後の対応・備考:天井吊型エアコンが開発された初期の事例。

◆現役時代の設備トラブル⑱(R6.1.6)

48.某マンション・天井結露

     トラブル状況:厨房天井内の横引き通気管に結露。天井を汚した。

     原因:通気管に断熱なし。 排気ファンの能力低下に伴い炊事の排気が天井内に入った。

    処置:通気管に断熱

    今後の対応・備考:現在の仕様では通気管に断熱をするようになっているが、厨房天井内を通す場合は要注意。

49.某マンション・配管接続違い

     トラブル状況:UB内で給水管ーCu、給湯管ーVLPで施工されていた。

     原因:UB側壁取付けアダプターが砲金製であった為の接続間違い。

    処置:全戸配管手直し

    今後の対応・備考:本来ならば水栓から湯が、湯栓から水が、出る筈であるが、BUメーカーが竣工時に水栓部のつなぎ替えをしたらしい。

50.某マンション・雨排水の溢れ

     トラブル状況:雨排水が1F共用廊下の排水口より逆流し、地下へ流れ込んだ。

     原因:屋上からの雨排水と共用廊下の排水を同じ雨水桝に接続、勾配不足の為逆流。

    処置:1F共用廊下の排水は地下ピットまで落とした。

    今後の対応・備考:配管を別系統とし、落差が大きく取れる先の方で合流させれば問題なかった。 (この物件は追い込み現場で、担当者の目が届かなかった)


◆現役時代の設備トラブル⑰(R6.1.4)

45.某マンション・臭気

     トラブル状況:玄関前、水回りに臭気

     原因:不明

    処置:排気口位置の変更等

    今後の対応・備考:点検者が臭気状況を確認できていない可能性があった。入居者の気分に従ったか?

46.某開発物件・臭気

     トラブル状況:高層事務所棟外気ガラリに、低層棟飲食店厨房ガーリック臭気が時々流入

     原因:冬季の風向きによる

    処置:飲食棟屋上排気のダクト延長

    今後の対応・備考:イタリアレストラン等がテナントに入る場合は臭気対策が必要

47.某ホテル・赤水

     トラブル状況:給湯管より赤水発生

     原因:BU接続個所にユニオンを使用していた

    処置:全て銅管継手に取り替えた

    今後の対応・備考:竣工検査では分からない。こう言う事もあると云うことです。


◆現役時代の設備トラブル⑯(R6.1.2)

42.某リゾートホテル・ボイラの不完全燃焼

     トラブル状況:煙突ドラフト不良による燃焼不良

     原因:煙突L字部に煤が集積

     処置:煙突清掃

     今後の対応・備考:複雑な形状の煙突の場合はまめなメンテを依頼する事。

43.某マンション・排水騒音

     トラブル状況:上階の流水音が聞こえる

     原因:PS躯体(壁)仕上げの一部にGL工法使用

    処置:内部に充填材注入

     今後の対応・備考:PSの仕上げには、GL工法は使わない

44.某マンション・ピット内に水が貯まる

     トラブル状況:ピット内に水が貯まる

     原因:1F中庭FD詰まり→雨水滞溜→中庭設置の温水ボイラ配管脇よりピット内に流入

    処置:RD清掃。  配管立ち下がり部の土手を高くした

     今後の対応・備考:


◆現役時代の設備トラブル⑮(R5.12.31)

39.某マンション・配管腐食

     トラブル状況:給湯配管流量変化に伴う配管腐食

     原因:給湯銅管は先分岐式であったので、使用状況により流量変化が大きく腐食となった。

     処置:配管取り替え

     今後の対応・備考:以降の給湯配管はヘッダー方式に変えた。

40.某リゾート施設・結露

     トラブル状況:客室天井内外気取り入れダクトの外面結露

     原因外気温度が低かった

     処置:断熱ウレタンをダクトに吹付け

     今後の対応・備考:寒冷地のOAは低温のため、居室天井内設置の場合は結露することに注意

41.上記リゾート施設・雪の吹き込み

     トラブル状況:OAGからの雪の吹込み

     原因:防雪対策がなかった

     処置:ガラリに防雪フード取り付け

     今後の対応・備考:寒冷地のOAガラリは防雪対策を行なうこと


◆現役時代の設備トラブル⑭(R5.12.29)

36.某超高層マンション・漏水

     トラブル状況:給湯/暖房設備、熱量計よりの水漏れ

     原因:メーターケースパッキンの取付け不良

     処置:全数水圧テスト

     今後の対応・備考:よくある話であるが、大規模マンションの場合は手直しになら無いような施工が必要である

37.某リゾートマンション・給水赤水

     トラブル状況:給水系統に赤水発

     原因:稼働率が少ない為給水ポンプ内の水が停滞し鉄錆発生となった

     処置:ナイロンコーティングポンプに取り替え

     今後の対応・備考:これも使われ方に対する配慮不足である

38.某社リゾート施設・騒音

     トラブル状況:(管理人室にて)①電気室トランス騒音大、②電気室換気扇騒音大

     原因:(管理人室は電気室の直上階であった)

       ①キュピクル型トランスの輸送時の止め金具の外し忘れ。 ②電気室換気用に圧力扇使用。

     処置:①止め金具外し。②  消音型ラインファンに取り替え、床置き設置とした。

     今後の対応・備考:リゾート施設騒音トラブルの典型的な事例である。


◆現役時代の設備トラブル⑬(R5.12.26)

33.某リゾート施設(ホテル)・全館異常騒音

     トラブル状況:ボイラ燃焼時の煙突異常騒音

     原因:ダンパー開度により煙突が笛状態となって騒音が増幅された

     処置:煙道ダンパーを調節

     今後の対応・備考:建物形状は横長で、階数は3階であった。

34.某マンション・漏水

     トラブル状況:排水竪管(VP)ひび割れ部より漏水

     原因:排水管の伸縮

     処置:伸縮管取り付け

    今後の対応・備考:30年以上前は、排水竪管は鋳鉄管・ガス管であったが塩ビ管を使るようになって発生した。

35.全館セントラル給湯・暖房マンション:漏水

     トラブル状況:サーモパネル(外国製)組込み配管ガスケット部からの漏水

     原因:間欠運転による配管接続部のゆるみ

     処置:テストの上改良型ガスケットに取り替え

    今後の対応・備考:PH、部材等の製造地(デンマーク)では、寒冷地の為連続暖房が常識。海外製品を使用する場合は現地での使われ方を確認の事。


◆現役時代の設備トラブル⑫(R5.12.23)

29.某研修センター/一年検査・ダクトより漏水

     トラブル状況:浄化槽排気ファンケーシングに結濾水が溜まりフランジより漏水

     原因:(空欄)

     処置:水抜きパイプ取付け

     今後の対応・備考:詳細は不明であるが、排気ファンの設置位置に関係があるかと思われる。

30.某研修センター/一年検査・臭気

     トラブル状況:空調機室内わずかな下水臭

     原因:浄化槽排気ファンが機械室に設置してあった

     処置:ファン及び吐出側ダク トをシール

     今後の対応・備考:

31.某研修センター/一年検査:ヒーター断線

     トラブル状況:サウナ室ヒーターのニクロム線断線

     原因:結線ミス

     処置:結線手直

     今後の対応・備考:

32.某研修センター/一年検査:ポンプ運転不良

     トラブル状況:小浴槽用濾過ポンプ空運転

     原因:浴槽よりポンプ設置レベルが高い為

     処置:ポンプ移設

     今後の対応・備考:


◆現役時代の設備トラブル⑪(R5.12.21)

26.某事務所ビル・台風時に雨水の浸入

     トラブル状況:台風時に電話引込みハンドホール水没。MDF室に浸水。

     原因:竣工後に他業者が防水シールに穴をあけ施工。MHパッキン取外し。

     処置:発泡性ウレタン吹き付け穴埋め。

     今後の対応・備考:電気の引込みは、出来ることならGLより上で行うのが望ましい。

27.某事務所ビル・温水器停止

     トラブル状況:室温低下

     原因:不明

     処置:制御盤マイコン取替え

     今後の対応・備考:特になし

28.某リゾートマンション・死水

     トラブル状況:利用者の室で給水が、細菌・異臭により飲用不適

     原因:使用水量が少なく(年間4m3!)、飲料水が腐った。

     処置:マンション管理者に使用水量を多くする事を依頼。

     今後の対応・備考:RMは使用状況が、季節により大きく変わるので、このような状況がある事を管理者に伝えておく。


◆現役時代の設備トラブル⑩(R5.12.19)

23.某高級マンション・厨房が暑い

     トラブル状況:乾燥機排気と厨房排気用外気により室温上昇

     原因:ドイツ製洗濯乾燥機の排気が前吹き出しであった。

     処置:乾燥機設置場所と厨房の間に扉を設置した。(排気設備は検討)

     今後の対応・備考:高級マンションの場合は厨房の冷房も考慮する。外国製品は仕様に注意する。

24.某店舗ビル・冷房不良

     トラブル状況:オープニング時に冷房が効かなくなった。

     原因:冷温水器2台の内1台停止。外気量を絞ろうとしてOAダンパーの切り替えミス。

     処置:OAダンパーの開度修正。冷温水器点検。

     今後の対応・備考:オープニング時には色々なトラブルがある。小生の著書を参照されたい。

25.某事務所ビル・エアフィルター取り替え不能。

     トラブル状況:天井内OAユニットのエアフィルターの取り替えが出来ない。

     原因:天井内設置ロスナイユニットの点検口の前に、ドレン配管があった。

     処置:配管手直し。

     今後の対応・備考:竣工検査時点に、天井内機器の状況を把握する。(点検口から覗くだけでは行けない)


◆現役時代の設備トラブル⑨(R5.12.16)

20.某マンション・室外機停止

      トラブル状況:豪雪(東京)による積雪。

     原因:室外機排気が上吹きのため、停止時にファンに積雪した。

     処置:防雪屋根取り付け。

     今後の対応・備考:この事故はあちこちで発生したものと見え、最近のエアコン室外機は横吹である。

21.某温泉施設・給湯容量不足

      トラブル状況:ボディーシャワ設備の給湯温度低下

     原因:竣工後間もなくの子供の日に子供達を無料招待しこのこの施設は珍しいので、子供達に連続使用され湯温低下した。

     処置:ボディシャワー設備の放出・停止間隔を設定変更した。

     今後の対応・備考:想定外の使い方といえよう。

22.セントラル給湯・暖房マンション:騒音(ボイラ機械室別棟)

     トラブル状況:ボイラ室内温水ポンプ運転音が室内で聞こえる。

     原因:温水配管の躯体への接触。

     処置:手直し。

     今後の対応・備考:音の竣工検査はできるだけ静かな時間に行なう。


◆現役時代の設備トラブル⑧ (R5.12.13)

17.某女子短大・漏水

     トラブル状況:大便器給水管より漏水

     原因:FVのハンドルが蹴飛ばされた

     処置:サポートパイプ取付

     今後の対応・備考:昔の和式の大便器のFVハンドルは床上に取り付けることが  多く、使用後に蹴とばして壊されたものである。他の大学の設計の際もハンドル位置を壁付けにしてほしいと言われたことがある。

18.某マンション・漏水

    トラブル状況:給湯管漏水

     原因:床転がし被覆銅管の釘による打ち抜き。

      処置:配管手直し

     今後の対応・備考:水回りが配管シャフトと離れている場合、このような事故となることがある。配管ルートについて、建築技術者・職人に衆知してもらうことが必要である。

19.某ホテル・給湯量不足

     トラブル状況:お湯がぬるくなる

     原因:団体客が到着時に一斉に入浴するため。

     処置:給湯循環温度を若干上げた。

     今後の対応・備考:ホテルの場合のお客の到着状況に配慮する。


◆現役時代の設備トラブル⑦ (R5.12.09)

14.某ビル・給湯量不足

     トラブル状況:給湯能力不足

     原因:資格者不要の温水器において、暖房能力・給湯能力が同じであったために、接続間違いをした。

     処置:接続直し。

     今後の対応・備考:試運転調整で能力確認を行なう。

15.某ビル・給湯能力不安定

     トラブル状況:シャワー用サーモスタット不良

     原因:WAX摩耗

     処置:サーモスタット取り替え。

     今後の対応・備考:

16.某ビル・ガス爆発

     トラブル状況:ガス配管改修工事中にガス爆発

     原因:ガス配管内のガス抜きが不十分であった。けが人は出たが大事故にはならなかった。

     処置:ガス抜きを十分行なった。

     今後の対応・備考:ガス管改修工事は慎重の上にも慎重に。


◆現役時代の設備トラブル⑥ (R5.12.07)

11.某ビジネスホテル・室外機停止(高圧カット)

     トラブル状況:BIF車路(IN側)設置の室外機が時々停止。OUT側設置分はOK。

     原因:車路に待機中の車の廃熱(カークーラー)により、周辺が高温となった。フィンの汚れも影響あり。

     処置:室外機の移設

     今後の対応・備考

12.某マンション・エアコン騒音

     トラブル状況:GE製ウォールスルーエアコン騒音大

     原因:環7に面していたためエアコンから透過音が入った

     処置:不明

     今後の対応・備考:ウォールスルーエアコン設置に場合は周辺騒音に注意する。

              ※室外機騒音は多いが、道路道路騒音の浸入は珍しい事であった。

13.某小規模事務所ビル・電力量計量違い

     トラブル状況:東電計量記録と各テナント計量記録の差が大きい。

     原因:分電盤WHM配線のRT各相CT間でニュートラル端子間の接続を行っていなかった。

     処置:結線手直し。

     今後の対応・備考:竣工検査は手落ちがないように。


◆現役時代の設備トラブル⑤  (R5.12.05)

8.某短大・漏水

     トラブル状況:事務室フロアコンセントより漏水

     原因:電気ハンドホールに水溜まり

     処置:※空欄であるが、電気配線周りを充填剤で塞いだものと思う。

     今後の対応・備考

9.某高級マンション・漏水

     トラブル状況:(シャフトから離れた水場への)専用部給水管(床転がし銅管)より漏水

     原因:カーペットグリッパーの釘による打ち抜き

     処置:配管取り替え

     今後の対応・備考:※よくある話である。床仕上げ工事業者との打ち合わせが重要である。

10.某マンション・騒音

     トラブル状況:HP屋外機騒音 、隣家よりクレーム

     原因:室外機位置不適切

     処置:室外機移設

     今後の対応・備考:※管理職としては何をか言わんや、である


◆現役時代の設備トラブル④ 

6.某社リゾートマンション・騒音

    トラブル状況:ボイラ室騒音大

     原因:配管防震不良、 ボイラ付属の循環ポンプ2極、 換気ファン騒音大

     処置:防震・消音施工、 ポンプ4Pに取り替え

     今後の対応・備考:リゾート地は暗騒音が低い(当件24ホン)ので騒音対策には特に要注意!

     ※この現場では竣工時に騒音測定をしていなかったようである。

7.某高級マンション・温水器停止

     トラブル状況:膨張タンク補給水不足

     原因:自然蒸発

     処置:EXT別置とする。 エア抜きを定期点検とする。

     今後の対応・備考:特になし

     ※今となっては具体的な内容は不明である。


               ◆現役時代の設備トラブル③

3.ゴルフクラブハウス・給水管破裂

    トラブル状況:給水管の破断

    原因:凍結(?)※以下空欄

4.某マンション・給水管異常音

   トラブル状況:1日1回、数秒~3分間、発生時間不定、自己発生音で部屋で部屋で

    原因・処置:※残念ながら空欄である。何らかの対応をしたのであろう。

5.某マンション排水不良

    トラブル状況: 1階で、水封水位上下

    この事例も、原因・処置の項目が空欄である。

       

◆現役時代の設備トラブル②

1.某リゾートホテル・冷温水機力低下:どこでも見られる事例である。

    トラブル状況:冷温水機気密不良(3個所)

    原因:煙管取付け部シールより真空洩れ

    処置:再生機取り替え

    今後の対応:特になし

2.某事務所ビル・排水不良:これもよくある事例である。

    トラブル状況:大便器排水管からの逆流

    原因:原因不明。主管までの横引き管が若干長い(?)

    処置:通気管にバイパスを施工(様子待)。最終的には取替え予定。

       (上記記入のみである。遠隔地物件であるので上記の対応で良かったのかと思う)

    今後の対応・備考:当時(S.63)の某社の器具はサイフォンが良くなかった(?)。

            :同じ頃竣工したビルでも 同様な事例があった。



       ◆現役時代の設備トラブル①

現役時代は管理職が長かったので設備トラブルについては、各報告書を報告書を手元に保管しておいた他、EXELで表にしておいた。発生年月日・建物名称は当然として、担当者・対応・トラブル概要・トラブル状況・原因・処置・今後の対応・備考等の項目について記入した。設計事務所のトラブル事例であるから、つまらない話でも参考になると思う。定年退職時に同僚の設備部長氏から、彼のトラブル事例をコピーさせて戴いたので、ここからも取り上げる。乞うご期待。



続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」②

※この記事は井上宇市先生の遺品の書籍からの引用である。記事のうち「防空関係」の事に興味を持ったのがブログに取り上げた理由である。 「住宅の知識」①はこのHPのどこかにある。

目次と概略の内容を挙げると
・住宅の話…住宅についての幅広い情報提供
・都会の借家常識  
  ・都会の住宅/借家の法律/煖房と冷房/電氣設備/浴室の設備と給湯/井戸と給水/便所の設備と衛生設備
・家具と室内装飾
  ・室内家具/室内装飾/住宅重宝帖
・庭園の知識
  ・庭園についての一般知識/庭の設計についての心得/造園に必要な各局部の心得
・防空住宅の作り方・・・時代を反映した大切な一章である。
  ・防空と住宅の建築/住宅の燈火管制/家庭防火と消防の心得/防毒の問題/防護問題/我が家を得るまで

となっている。

とくに最後の章では、防空壕の作り方まで書かれており、欧州戦線でのロンドン空襲の惨禍を未然に防ぐことに配慮している。その他にもいろいろ面白い記事があるので、ここで紹介したい。


続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」③

※このホームページではブログで色々記入していたが、先日来このような形になってしまった。以前の記事はどこかに保存されてはいる(確認済み)が、外部の者が簡単には覗けない。とりあえず、防空関係の記事を記載する。

◆防空住宅の作り方

・防空と住宅の建築

「住宅と敷地の問題」・・・「敷地面積の7割以上の空地」の他、「防空壕を作れる余裕がほしい」とある。

「燃えない家を作ること」・・・焼夷弾に見舞われても燃えにくい家屋を作ることが目下の急務である」

「防火家屋の構造」・・・・「防火家屋の構造」、「防火改修」の項で、土塗り壁、防火壁、耐火木材、ラスモル             タル仕上げを推奨している。

「耐火木材とラス・モルタル」・・・耐火木材については昭和15年8月に隅田川の畔で普通家屋、耐火家屋それぞれ2軒を隣接して建て、普通家屋に焼夷弾を放ったところ、1分で火災、2分で延焼したが、耐火建築はびくともしませんでしたとある。このほかラスモルタル仕上げの解説の他、耐火液・耐火塗料による内装材・家具の不燃化を勧めている。

続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」④

◆住宅の燈火管制

・燈火管制は主婦の責任・・・・燈火管制には以下の4種類を使い分けることによりなされるとある。

               ①消灯、②隠蔽、③減光、④遮光

・警戒管制時には・・・・夜の大空に映ずる都会の光は、150キロの遠方からでも明瞭に見えるとの事、明かりを消して都市の発見を不可能にすることを要望している。

・空襲管制時には・・・・敵機が侵入してきた場合に、状況を不明にして爆弾投下を困難ならしめるための手法が述べられている。電灯の遮光・隠蔽方法の色々を図解してあるほか、出入り口や窓の遮光についてカーテン等の遮光布の取付方法とも図解してある。特に家の外周りから調べて完全な燈火管制を行ってくださいとある。

続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」⑤

◆家庭防火と消防の心得
・我が家はわが手で・・・この固い信念で防火計画を定めておくことが必要です。
・焼夷弾に対する防火
   ・最初の30秒
   ・焼夷弾の種類・・エレクトロン焼夷弾/黄燐焼夷弾/油脂焼夷弾の三種について説明がある。
・家庭防火用の設備と道具
   ・防火用水については、①なるべく各戸に防火用水を準備しておく、
      ②貯水のための、バケツ・盥・桶・風呂桶などを便利な場所に置いておく
      ③屋内のどの部屋にも注水できるような、水道用のホースを準備しておく

   ・防火用器具・・・・注水用バケツに砂・土を用意、筵、火叩き、水柄杓、消防用作業服として「もんぺ」。

・家庭及び家庭防空群の消防・・・平時の準備から万一場合の用意を以下の項に箇条書きに述べている。(詳細略)・平時の準備、・防空命令が下ったら、・警戒警報が発令されたら、・空襲警報が発令されたら。


 

給排水設備研究会創立40周年記念式典に出席(R5.11.10)

建築設備関係の技術団体には、空気調和・衛生工学会の他に、給排水設備研究会という会がある。
11月10日(金)は市ヶ谷の、「市ヶ谷カンファレンスセンター」で行われ、前半は式典と記念講演、後半は親睦会である。
出席者名簿には知人はそこそこいたが、実際には欠席された方がいた。それでも色々な方とお話しできたのは良かった。

いつも帰りにご一緒していた先生と先輩は、お年ですぐに帰られたので、市ヶ谷の関所には一人で立ち寄った。  


続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」⑥

◆防毒の問題・・・ここでは「敵機の使用する毒性の瓦斯、煙霧、液体などの(中略)被害を防ぐことを述べている。
・毒瓦斯表・・・各種毒ガスの、形態(常態・作用時)、色相(常態・作用時)、毒作用について表にして書いてある。何が毒ガスかご存じない方の方が多いと思われるので名称だけ上げる。

 :一時性のガスとして、ホスゲン・ヂボスゲン・塩化ピクリン・臭化ベンジン・塩化アセトフェノン・ヂフェニル塩化ヒ素・ヂフェニル青化砒素・アダムサイト、持久性のガスとして、イペリット・ルイサイトが挙げられている。・・・このような知識が花嫁に必要とは思えないが。

続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」⑦

◆防毒面の用い方・・・防毒面すなわち防毒マスクである。防毒面には團用の甲乙、家庭用甲乙と子供用の5種類があり、夫々について写真と図で以下のような取扱い方、を説明している。
・携帯法・待機姿勢・装着方法・脱面の方法
また、毒瓦斯検知器の備えも推奨している。
◆応急の処置の場合・・・防毒面がない場合の応急処置についても圖入りで述べている。①底を抜いたガラス瓶や底に穴をあけた罐に米粒大の木炭や綿を詰めて口で呼吸する方法を挙げているが緊急時対応とは言えない。②それがない時は手拭いでも何でもよいが、有り布に薬をしみこませて(ない場合は濡れ手拭い)を鼻・口に当て呼吸するとある。目には気密に装置してある眼鏡を用いるとある。
※当時の主婦がこのような対応していたとは思えない。

続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」⑧

◆防毒室の作り方・・・①余り外部と接しない奥の部屋を選ぶ。②戸、障子、襖、壁、天井、床などの隙間にはセロファンかパラフィン紙、ハトロン紙などのテープ厳重に目張りし、完全に部屋を気密にする。③出入り口には防毒幕、気密扉があれば一層完全。二重扉にする。収容人員は一坪について4人。④滞在時間は一人一平方米について1時間半が限度とある。※これについてはCO2濃度がどの程度になるか計算してみたい。

◆飲食物その他の防毒法・・・□予防法、□毒を受けた時の手当てについて説明がある。


続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」⑨

・防護の問題・・・ここでは以下の項目ごとに図面で説明している。
◆防護室の作り方:住宅に設けた簡易防護室、商店などに設けた簡易防護室、基本となる防護室
◆小型防空壕と、大型防空壕
◆防空壕を作る注意
◆地下式防空壕の作り方:防空壕の内法寸法(写真・寸法表あり)、腰掛、出入り口の幅、防空壕の敷地面積、作り方(参考図多数)

続主婦の友花嫁講座⑧「住宅の知識」⑩

・上記の続きである。以下のように、敷地・建物の状況によって説明がある。
◆防毒式の地下式防空壕:出入口、気密度、防毒幕、天井・板壁について細かい規定がある。

◆半地下式防空壕の作り方

◆地上式防空壕の作り方

◆床下利用の防空壕:位置、出入り口

◆築山利用の防空壕:是非防空壕を。

※以上「防空住宅の作り方」についての記事から要約した。記事は内務省防空研究所 生田俊雄氏によるものである。関東大震災の被害状況から、米軍は日本の住宅に対する焼夷弾の威力・効果を知っていたと言う事である。しかしこれら対空防御の指導により、焼け野原の東京でも多数の方が生き残ったのではないだろうか?






















 









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