ビルの省エネチューニング⑪

2022年09月16日

•空気熱源ヒートポンプエアコン

<室内機> 

・空調機関係チューニング項目のうちの該当項目・・・室内機で可能な省エネ項目は以下のように沢山あるので、できるだけそれを取り込むことが、省エネの近道である。

・最新機器機能の取り込み可能性の検討・・・何年か前に設置した機器でも、最新の省エネ機能を取り込む可能性があるか、メーカーに検討してもらう。

・ローテーション運転・・・大きな店舗や事務室では、室内機・室外機を数台定期的に停止しても、室内環境に影響は少ない。ローテーションで停止して省エネを図る機能である。

・デマンド対応運転・・・これも上記と同じような機能である。デマンドオーバーしないように適宜室内機を停止する。

・定時停止機能の活用・・・セントラル方式ではできない機能である。(定時に一斉停止すればよいが、残業申請で延長運転が必要となる)通常18時に一斉停止しても室温はすぐには上がらない(下がらない)。個別方式の場合は、仕事中の方は手動でONをする。19時、20時と定時に運転停止することにより、消し忘れ防止にもなる。

・冬季の全自動運転の取りやめ・・・最近のエアコンの機能は充実しており「全自動運転」ができるようになっている。この機能は省エネならぬ増エネ運転になるので、冬季には使用してはいけない!!大規模店舗や大規模事務所では、冬季の室温は24~25℃程度になる。「全自動運転」で冬季室温20~21℃に設定すれば冷房運転になってしまう。冬季の運転モードは「暖房」とし、温度設定は20~21℃とする。結果として室温が成り行きで24~25℃となってしまうのは、やむを得ない。設備技術者は、冬季の冷房運転の可能性について忘れてはいけない。

<室外機>

・ショートサーキット(SCと略)防止のための周辺の整備・・・室外機の省エネの目玉はショートサーキット防止である。現場の状況を見て、SC防止を図ることが、省エネルギーの基本である。

・排気風向板の取り付け・・・屋上等に多数の室外機が設置される場合、排気が近くの室外機に吸い込まれることがある。この場合は風向版取り付けによって、SCを防ぐ。

・排気延長ダクトの設置・・・排気が上吹きの場合は、排気延長ダクトの取り付けによりSCを防ぐ。

・目隠しバーの取外し又は目隠しの撤去・・・建築的に室外機が囲われている場合は、SC発生の様子に応じて、目隠しを撤去する。この事例はあちこちで目にする。

Copyright © 2019-2020  建築設備解体新書 All Rights Reserved.
Powered by Webnode
無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう